中学受験においては、大なり小なり勉強をするでしょう。
もし、まったく勉強することなく第一志望校に合格したとしても、そこから何かを得られるわけではありません。
その場合、受験に合格したとしても、失敗したといえるでしょう。
なぜなら、いくら難関校に合格したとしても、得られた経験は「別に努力しなくても望み通りになる」ということだけです。
それでは、努力することの価値を見出すことができないでしょう。
そういった考えを持ってしまうと、その先でわからないことが出てきた時にどう勉強すればいいのかわからず、そのまま落ちこぼれてしまうことがあります。
そうなる下地を作ってしまったということで、中学受験で合格したことが失敗だったといえるのです。
また、中学受験のために有名塾に通うと、家で勉強を教えないように、と言われます。
これはなぜかというと、保護者が教えてしまうとお互いの心理的な距離が近すぎるため、双方にストレスが溜まってしまうからです。
塾では、生徒に教える際に理解が遅くても、いらいらすることはありません。
しかし、家で教える場合、保護者は答えをわかっているのに子どもがそれをなかなか理解しないとイライラしてしまうことが多いのです。
また、子どもとしても、なかなか理解できないのは教え方が悪いせいではないか?と思ってしまいがちです。
そうなってしまうので、お互いにいいことはないのです。
家での勉強にはなるべく口出しせず、子どもの自由にやらせてあげたほうがいいのです。
そうして、子どもも創意工夫して、自分なりの勉強法を身につけていきます。
また、親の言いなりになって勉強するのではなく、自分で勉強していく姿勢を身につけることによって、受験が自分のために行うことを自覚し、自立心が育っていきます。
中学受験に向けて努力している子どもに対しては、自分の力で努力した結果の成績ならどんな成績でも誇らしいものであり、無理をしなくては合格できないような学校なら不合格になっても後悔はしない、という姿勢でいましょう。
受験できる学校は1校だけではなく、それぞれに魅力があるものです。
その中で、自分なりに努力して合格できる学校があれば、そこに堂々と通えばいいのです。それだって、十分に立派なことです。
思ったように成績が上がらず悔しいのであれば、どうすればいいのかを自分なりに試行錯誤させましょう。
そういった経験が、後の人生を豊かにするための大事な財産となります。
それは、中学受験の合否よりも大切なものとなるでしょう。
たとえ不合格でも、自分なりの学習スタイルを身につけることができれば、それは中学、高校、大学と長く役立つものになります。
何よりも、学ぶ努力を惜しむことがなくなるでしょう。
小学生で毎日勉強に打ち込むというのは、つらく感じる人もいます。
たまには、さぼりたい日も出てくるでしょう。
そういった誘惑に打ち勝って勉強に集中する方法を自分なりに見つけて、努力を続けていくというのも大事な経験です。
また、中学受験に臨めるだけの学力を身につけ、さらに複数校を受験するためにそれぞれの学校の特色に合わせた問題の対策までできていれば、12歳の時点では十分な能力を身につけているといえるでしょう。
そういった、表には出ない能力も重要となってくるのです。
中学受験では、こういった姿勢を学ぶことができなければ、何よりも大きな失敗といえます。
大学受験で初めて挫折するよりも、中学受験で挫折したほうがリカバリーもしやすいのです。