麻布中学校の入試傾向と対策

入試対策のポイント

時間/配点出題傾向
算数 60分
60点
大問5~6問からなる問題構成です。全体的に難問が目立ち、力で解くよりも洗練された発想力や、着眼点の正しさや思考力が要求されるものとなっています。単元的には「平面図形」「立体図形」「数の性質」「速さ」がよく出題されています。特に図形の問題が特徴的で、空間把握能力やテクニックを必要とします。全ての問題に共通して言えるのが「いかに気付けるか」「多角的に問題を捉えて、着想できるか」で、これができないと全く歯が立たないということになります。また途中式や過程を書かせるので、筋道立てて考えていくことも必要です。
国語 60分
60点
例年小説・物語文からの読解が1問というパターンです。かなりの長文で記述量が多いことが特徴です。文章自体はさほど難しいものではありませんが、心情把握は細部にまでかなり深く読み取ることが要求されます。記述に関しては字数制限がなく、「自分の言葉で表現する」高度な記述力が要求されています。普段から長文を読んで自分の考えを書く訓練が必要です。時間的にも厳しいものがあり、内容的にも最高レベルの国語力が問われるものになっています。
理科 50分
40点
例年大問4問で構成されています。知識を問うよりも、むしろ実験や観察、そのデータをもとに理由や結果を自分で考察させる問題に特徴があります。単なる受験勉強としての理科の力のみならず、真の意味での科学的な思考力を問うものとなっています。実験や観察に関しても、テキストに載っていないような独自のものが多く、科学的な考えに基づいて自分で推察するというもので、受験勉強とは対極的な学習が必要となります。
社会 50分
40点
大問1問のかなり長い文章の総合問題です。1つのテーマから地理・歴史・政治等についての様々な角度から問題が設定されます。近年は同様の形式で出題する学校も多くなっていますが、やはり内容的には中学受験の最高レベルのものといえましょう。断片的な知識ではなく、その原因や問題点を自分で考え、更にそれを120字前後の記述で表現する出題もあります。社会の出来事に対して冷静に考察し、それについて記述するといった訓練が必要となります。
無料学習相談・お問い合わせはこちら

麻布中合格へのポイントは?

算数は「発想力」新傾向問題への対応を

麻布の算数といえば首都圏で開成と並び最高レベルの難度を誇りますが、開成中がやや難度を下げているのに対し、麻布中は依然としてその独自性を保持しています。とにかく「発想力」問題の裏に潜む法則や条件にいかに気付くことができるかが合否の分かれ目になります。典型題をこなすだけでは不十分で、初見の問題に数多く当たって「対応力」を養っていく必要があります。基本的な考え、原理を基にして「思考する」「推理する」訓練を行うことが必要となります。

ハイレベルな「心情の読み取り」と「記述」が国語のポイント

麻布の国語の設問は「登場人物の気持ち」を問うものがかなりのウェイトを占めています。表面的なものだけでなく、「感情の推移」「言葉や背景の裏を読む」ことまで要求される精神的にも小学生の域を超えるような「大人」の解釈が求められてきます。同時に「自分の言葉を用いて」記述する「表現力」が求められ、この点に関しても対策が必要となります。引用文ではなく、かなり長い物語文を「速く」「緻密に」読み取り、感想や意見を自分なりにまとめてみる、そしてそれを第三者に客観的に見てもらうといった訓練が必要となります。

理科・社会の勉強は日常生活にある「好奇心」と「知的探求心」

理科・社会はいずれもかなり奥深い知識と理解が問われるものになっています。その根底にあるのは「論理的思考力」、これを養うには机上の学習のみでなく、普段から様々な現象を「なぜ」「どうして」と興味を持って考え、捉えていく習慣が欲しいものです。いずれにしても短期詰め込みではない真の意味での「学習」の必要がある問題といえます。

合格体験記

学校情報

学校名(かな)麻布中学校・高等学校 (あざぶちゅうがっこう・こうとうがっこう)
国公私立の別私立
共学・別学男子校
住所〒106-0046 東京都港区元麻布2-3-29
電話03-3446-6541
ホームページhttps://www.azabu-jh.ed.jp/