豊島岡女子学園高等学校の入試傾向と対策

科目別ポイント

英語

試験時間50分  配点100点

出題傾向

問題は大問5~6題に分かれる。前半は整序英作文や適語適文補充、英文の並べ替え等の問題が続き、最後の2題が長文読解となる。長文は小説が必ず1題出て、あと1題は説明文や随筆、年度によっては2題そろって小説が出る場合もある。読む分量は標準的(2題で1500語程度)だが、ところどころ意味のとりにくい箇所もあるので注意したい。合格するには70%以上の得点が必要。

対策

英作文問題に対しては、まず多くの構文を覚えることが正解の前提になる。同時に英文に対するチェック力を鍛え、ミスのないようにしていきたい。次に近年必ず出ている英文の並べ替え問題だが、関係代名詞や分詞の働きを理解して正確な和訳をする力と、接続詞、代名詞を利用していくつかの文をまとめていく力が要求されている。この学校に単純な文法問題は少ないとはいえ、文法学習をおろそかにできない所以である。 小説の出題が多い。ストーリーの展開とともに変化する主人公の心理を追うのが小説の読み方だが、それは英文を読むときでも同じことだ。場面変化、心理描写には特に注意して読むようにしたい。長文の中に出てくる知識・文法問題は比較的分かりやすいものが多いだけに、内容把握問題で差がつくことは覚悟しなければならない。小説や会話独特の倒置、省略、強調表現にも慣れておくようにしよう。

数学

試験時間50分  配点100点

出題傾向

大問6題。いわゆる難問はまず出ない。□1と□2は小問集合だが、□1は「計算」、「式の値」、「因数分解」など、□2は「確率」、「方程式」、「座標」、「平面図形」などの基本的な小問が合計8問出題される。 □3から後の大問は、「関数」、「確率」、「方程式の応用」、「平面図形」、「立体図形」から出題されている。「関数」と「立体図形」はほぼ毎年出ているが、その他の範囲はなかなか読めない。 基本的な問題が多いため、私立校の数学としては受験者平均の高いことが多い。合格に70%以上必要な年もある。

対策

出題範囲が広いため、まずは苦手を作らない学習を心がけるべきだ。とかく難しくなりがちな「立体図形」や「関数」に典型的な問題が多いので、「量」をこなすことで苦手意識を解消するという手もあるだろう。□1と□2を確実にとるだけで40点くらいにはなる。その後の大問も(1)は基本的な導入の問題になる場合が多く、そこでの得点を加算すればもう60点前後だ。こと数学に関しては、努力がものを言う学校だと信じて演習を重ねてほしい。 逆に数学が得意な受験生は、ミスをしないことを心がけるとともに、自分でミスを発見する能力を育てるようにしよう。よりコンパクトな形で間違いの出にくい計算をすること、見直しのしやすい式や図の書き方を工夫すること、そういう地味な努力が思わぬ力を発揮する場合があるものだ。

国語

試験時間50分  配点100点

出題傾向

大問2題の構成になる。基本的には論説文2題だが、1題が小説や随筆になった年度もある。論説文には社会論、文化論などが多く、内容は高度である。解答形式は5択の記号選択式がほとんどで、記述式はそれぞれの大問に1問ずつ出るのが標準的な形だ。 漢字や語句の知識、文学史なども出ることは出るが、それで差がつくようなものではない。合格基準点は一応60%が目安だが、50%台まで下がることもあるようだ。

対策

記号選択中心ではあるが、問題は非常に高度である。単に傍線部の言い換えなどではなく、傍線部の記述内容をさらに発展させて考えるものが多い。正解を得るためには、文章全体に対する深い理解が必要になるだろう。 そのためには、普段から読む文章の質を上げていかなければならない。新聞のコラム的なものではまだ不足だろう。問題文として使用されるのは、錚々たる学者や批評家の文章である。少なくても岩波新書レベルの文章には慣れておいてほしい。テーマとしては社会論、文化論、芸術論がよいだろう。また、背景となる知識を広げるために、国語以外の教科、社会科、理科、美術、音楽などにも真剣に取り組んでほしい。 解いておくべき他の学校の過去問としては、渋谷幕張高、学芸大附高などが挙げられる。

合格体験記

学校情報

学校名(かな)豊島岡女子学園中学校・高等学校 (としまがおかじょしがくえんこうとうがっこう)
国公私立の別私立
共学・別学女子校
住所〒170-0013 東京都豊島区東池袋一丁目25番22号
ホームページhttps://www.toshimagaoka.ed.jp/