中学生 数学の学習法

数学は積み重ねの教科

中学校に入学して日が浅い1年生、部活動や習い事等に全力を尽くしている中学生、高校受験を控えた受験生等、様々なシチュエーションの中学生にとって、 数学は重要な教科のひとつでなないかと思います。
数学は積み重ねの教科であり、様々な領域・テーマが連動しながら解答への道筋を構築することが非常に大切です。早い時期から計画的に学習進度を意識し、進めることが結果に繋がっていきます。
例えば、公立学校では、小学生で「比例」を学びます。その後、中学1年生で本格的な「比例」、中学生2年生で「1次関数」、中学3年生で「2次関数」と段階的に発展していきます。このように、積み重ねが非常に重要です。

しかし、数学は、多くの中学生がつまずきやすい教科でもあります。
「数学がわかるようになりたい。成績が向上する勉強法を身に付けたい。」と感じている方は多いのではないかと思います。
数学を得意教科にするためには、基本をしっかりマスターし、そこから地道にコツコツ積み上げていくことが不可欠です。

自然と勉強が進むようになる秘訣は、「解けた」という成功体験を増やしていくことです。この体験を増やしていくためにも、積み重ねを意識して勉強に臨みましょう。

数学が苦手になる理由

中学校に入学してから数学が苦手になってしまう方には、以下のような理由が多く見受けられます。

①計算力と論理的な思考力が必要となる
②前の学年までの履修内容が定着していない
③文字式の扱いが多くなる
④記述式問題が多くなる

「①計算力と論理的な思考力が必要となる」については、「算数」から「数学」への移行も影響しています。
小学生までの「算数」は計算技術習得に重きをおいたもので、「数学」は論理的な思考の実践に重きをおいており、「なぜそうなるのか」といった思考を強化する面が強くなります。

例えば、平面図形の「円」に関するテーマを挙げると、小学生では、面積を求める際に円周率3.14を用いた複雑な計算が中心です。
一方、中学生では複雑な計算だけでなく、「円」の性質を用いた相似の証明や、相似・三平方の定理等を用いた図形的な処理に重点がおかれます。その過程において、論理的な思考が必要となります。

続いて、「②前の学年までの履修内容が定着していない」ことについては、例えば中学1年生の「一次方程式」を十分に理解しないまま中学2年生の「連立方程式」を学習しても、解法を身に付けることができません。こういった場合は、まずはつまずいた単元までさかのぼる必要があります。

「③文字式の扱いが多くなる」については、文字式を用いて、方程式や関数、また図形分野も学習します。文字という抽象的な表記が影響することで、具体的なイメージを持てずに苦手意識を持ってしまう人も多いでしょう。

特に、「④記述式問題が多くなる」については、「式と証明」「図形の証明問題」などの記述式問題で、何をどのように書くのか、その形式がわからなくなってしまう方も多いでしょう。記述式の文章による解答に慣れたころが大切で、まずは、解答の型、つまり形式をしっかりとマスターし、そこから演習を積み重ねることで体得していくと、スムーズに解答を導くことができるようになります。

以上の理由を踏まえ、苦手を克服し数学の力を伸ばすには、段階的かつ計画的な学習が不可欠です。

具体的な学習ステップ

次に、具体的な学習ステップをご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

公立中学校の場合

教科書とワークを中心に学習し、まずは教科書の内容をしっかり理解した上で、定期テスト前には出題傾向を把握して問題演習を行いましょう。

①基礎を定着させるために、つまずいた定着していない単元からスタートしましょう。(場合によっては、小学生の「算数」まで戻って学習します)

②教科書・参考書・テキスト等の要点のまとめを読み、例題を解きましょう。

③学校のワークで問題演習に加えて、教科書・問題集・テキスト等で練習を重ねましょう。

④発展的な応用問題に加えて、基礎的な問題や標準的な問題についても、解説を読み込み深掘りすることが大切です。正解であった問題についても、解説を読むことで思考の幅が広がるケースもあります。

⑤間違えた問題は、後から確認してわかるように印を残したり、別に記録を残す等を行い、何度も解き直す習慣を身に付けましょう。

公立中学校の場合、高校受験の関係から内申点対策が非常に大切です。定期テストでの得点だけでなく、課題やノート等の提出物への取り組みも心がけましょう。

私国立中学校の場合

私立中学校では、公立中学校よりも進度が速く、より高度な内容を学ぶことが多いです。また、代数と幾何に分かれて授業が行われることが多いのも特徴です。
幾何については、考え方や問題の解法がわからず苦手意識を持つ方が多いため、学校の授業についていくために予習・復習を徹底し、外部模試を受けて自分の実力を客観的に把握し、課題を明確にすることが大切です。

一方、国立中学校では大学と連携した授業や研究活動が行われることがあります。
これに関連して、探究的な学習を進める内容となり、自分で考え解答を導き出す力を養成するカリキュラムが組まれ、学校ごとに特色ある学習内容となっています。

中高一貫校では、内部進学が可能な学校が多いですが、無条件で全員が進級できるわけではありません。学業成績や素行面、内部試験といった進級基準が設けられている場合があり、日頃からの学習習慣が重要です。内部進学の基準は学校によって異なるため、事前に確認しておきましょう。

①基礎を定着させるために、つまずいた定着していない単元からスタートしましょう。

②教科書・参考書・テキスト等の要点のまとめを読み、例題を解きましょう。ここで大切なポイントは、理解不足の単元を見直し、再度基礎から学び直すことです。こうすることで、次の単元への理解度が向上します。その中で、公式がどのような課程で、導き出されるか、また、他の単元とどのように連動するのかを意識しながら、整理していくようにしましょう。

③代数が苦手な場合は、小学校での計算練習が不足しているケースが多いので、ここで繰り返し練習を行うことが重要です。
幾何について問題を解く際には、図を描くことが重要です。

④発展的な応用問題に加えて、基礎的な問題や標準的な問題についても、解説を読み込み深掘りすることが大切です。正解であった問題についても、解説を読むことで、思考の幅が広がるケースもあります。

⑤間違えた問題は、後から確認してわかるように印を残したり、別に記録を残す等を行い、何度も解き直す習慣を身に付けましょう。

進度が速いことが影響し、授業について行けなくなる場合もあります。その場合、自主学習の不足が要因として考えられるケースが多く、そのため、自主学習の習慣化が必須です。具体的には、毎日の予習や復習を欠かさず行うことに加えて、参考書・問題集を有効活用することが重要です。

高校受験に向けて

ここからは、高校受験に向けての対策について記載します。
学習進度としては、中学3年間の履修内容を、中学3年生の夏休み前までにできるだけ一通り終えておくことが望ましいです。そうすることで、合格に向けて早い時期から本格的な対策を実施することが可能です。私国立の最難関校を志望される方は、中学2年生の終わりまでに終えることが最も効果的です。しかし、進度を速めるということは、理解不足・定着不足のまま進んでしまうという危険性がありますので、家庭教師などを活用し、しっかりと伴走していく環境が重要となります。

中学3年間の履修内容を終えた後、私国立高校を志望される方は、基礎や標準レベルの入試の過去問を分野別に進め、遅くとも中3の秋以降には、年度別の入試過去問に取り組んでいきましょう。その際には、ご自身の志望する高校の過去問だけでなく、様々な高校の過去問にチャレンジすることも重要です。

また、主に公立高校を志望される方で、比較的学校の進度に合わせて進める場合は、遅くとも中3の冬以降には、年度別の入試過去問に取り組みましょう。

単元ごとの学習法

最後に、単元ごとの学習法をご紹介します。ぜひ、参考にしてください。

式の計算

多くの入試において、大問1などの最初の方で出題される重要な項目です。他単元と比較すると難易度が低い分、確実に得点できるように計算力を高めることが肝心です。
中3の夏以降は、毎日少ない時間でもよいので計算練習をしましょう。計算が苦手な場合、小学校の四則計算が理解できているかどうかを確認してください。その後、正負の数・文字式から、式の計算、多項式や平方根と、中1から中3の履修順に解法に慣れながら取り組んでいきましょう。

方程式

方程式には文章題も含まれるため、文章内容を正確に理解・把握し、「どれをXやYの文字としておくか」という文字の設定を判断する力が大切です。問題のパターンや規則を発見することで、柔軟に使いこなせるようになります。問題演習量を重ねましょう。

図形

図形は、平面図形と立体図形に分けられますが、特に、立体図形については平面図形の要素を踏まえて解く問題も多く注意が必要です。記述式問題については、苦手意識を持つ方が多いですが、まずは基本問題において、各々の図形が持つ性質や定義、加えて問題で設定されている条件を把握しながら解き進めていくことがポイントです。その後、演習を重ねながら標準・応用の問題に段階的にチャレンジしていきましょう。家庭教師などのプロの先生に記述した内容を添削してもらうことは、非常に効果的です。

関数

入試では、直線・放物線・図形等、複合的に融合した形式で出題されることが多いです。その場合も含め、グラフや図をノート等に書きながら解くことが大切です。問題を視覚的に捉えることができるようになります。解く過程で判明した内容は、グラフに書き込むことをわすれてはいけません。関数の問題には、変数に具体的な数値を代入し解答する問題が多いため、この代入し計算するという習慣を身につけましょう。平面図形や立体図形の要素を加えながら解答を導く問題も多いため、図形分野と連動しながら学習を進めると効果的です。

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