志望校判定テストの攻略 -SAPIX-

「志望校判定サピックスオープン」は6年生の4月と6月に実施

志望校判定テストとは、サピックスで実施される公開模試「サピックスオープン」の中の一つです。
6年生の4月と6月に実施されます。試験時間は、9時から14時30分と、比較的長丁場の試験になります。

09:00~11:45 Bタイプ
11:45~12:25 昼食
12:25~14:30 Aタイプ

国語:Aタイプ35分/Bタイプ45分
算数:Aタイプ35分/Bタイプ45分
社会:Aタイプ20分/Bタイプ30分
理科:Aタイプ20分/Bタイプ30分

出題傾向は次の通りです

算数

Aタイプ:問題演習の量と正確な処理能力が問われる出題
Bタイプ:思考力と分析力を重視した出題

国語

Aタイプ:選択肢解答中心の出題(記述の割合が20%以下)
Bタイプ:記述形式中心の出題(記述の割合が80%以上)

理科

Aタイプ:選択肢解答が中心で知識力重視、題材が標準的なもの
Bタイプ:記述形式が中心で思考力を重視、題材が標準的ではないもの

社会

Aタイプ:選択肢解答が中心で知識力重視、設問パターンが標準的なもの
Bタイプ:記述形式が中心で思考力を重視、設問パターンが標準的ではないもの

まず、Aタイプは「基礎力・問題処理能力」を問う問題です。
難易度は基本的なものが多いのですが、とにかく問題数の多いのが特徴です。
試験時間35分の算数に計算問題を含め21題もの出題がされたこともあります。
単純計算でも1問を2分弱で解かなければならないのですから、少しでも考えこむと後の時間が足りなくなってしまいます。

高得点を狙えなくなるどころか、リズムが崩れて一気に得点を下げてしまう場合もあるのです。

一方、Bタイプは「思考力・記述力」を問う問題です。
テストの行われる時期がまだ本格的な受験学習に入る前なので難易度は抑えられていても、出題傾向は明らかに筑駒、開成、麻布レベルの学校を意識しています。
平均点はかなり低く(科目によりますが、30~50%が普通で、それ以下の場合もあります)、その科目の実力が高いお子さんが飛びぬけて高い偏差値を出す例もよくあります。

また、1問1問の配点が高いため、特定の1問の出来不出来が大きく結果を左右してしまう傾向があります。

この2種類のテストを同じ日に受けて、例えば城北・豊島岡女子、慶應中等部の国語ならAタイプ、開成、筑駒、駒場東邦の算数ならBタイプというようにそれぞれの学校の傾向にあわせ、合格可能性をより高い精度で判定します。
A、B、タイプの複合型として判定される学校もあります。

学校に合わせて得点に別の係数がかかっているわけですから、テスト全体の偏差値が高い子のA校合格確率が50%で、低い子の同校合格確率が70%だったということも起こるわけです。

 
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実力を把握し、その後の受験学習に活かす

まずこのテストに対する考え方ですが、範囲を予想して十分に勉強し、高得点をねらうタイプのテストではないと考えるべきです。

うまく予想が当たって普段は望めない高い偏差値が出たとしても、そこから導かれた合格判定には信頼が置けなくなってしまいます。
だからといって、思わぬ結果に親子ともども自信をなくしてしまったというのでは、テストを受けたことがかえってあだになってしまいます。

実際、このテストで全志望校を30%以下と判定されたことが引き金になってサピックスをやめてしまったという話もあるくらいなのです。

ではどう考えるべきなのかというと、結局、今のお子さんの実力が正確に反映できるような受け方をするということに尽きるのだと思います。
具体的に言うと、ミスをしない、時間配分を間違えない、記述だからといって空白にしない、ついていけるところまではついていって中間点をとる…その上で、出てきた結果を客観的に受け止め、一学期の学習、夏休みの学習に活かせばいいのです。

決して志望校を下げるという選択をしてはいけません。まだその時期ではありませんから。

テストの前に心がけること

このテストはまだサピックスのカリキュラムが進行中に行われるテストです。
優先順位としては授業の復習やマンスリーテスト対策の方がはるかに上位になります。

テスト対策は特別な時間をとるのではなく、平素の学習時間の中で行っておくべきです。
ミスをしないためには、「問い」をしっかり読む習慣をつけておきましょう。
問われていることの中心部分や答え方の条件は必ずマークしておき、いざ答案用紙に答を書き込む直前にもう一度確認するようにします。

テストでは時間との闘いになり、見直しの時間はほとんど取れません。
外出するときはドアに鍵をかけるように、その確認を無意識の手順として身につけておきたいものです。
時間配分がうまくできるようになるには、解くスピードをつけることと、解ける、解けないの見きわめを早くすることが大切です。

国語Aテキストの読解問題には時間制限の目安がついていますが、それをやや短縮して解いてみる、算数の基礎トレ1ページにかかった時間を記録しておいて平均を出し、次の月はそれを1分縮めて解いてみる、また理、社の確認問題にも時間設定を施し、やはり少しずつ縮めていく等の工夫をしてみるといいでしょう。
これはやや乱暴な作戦ですが、クラス昇降を伴わない復習テストや外部テストで、とにかく最後まで終わらせることに主眼を置いた受け方をしてみたという方もいらっしゃいます。
その場合はテスト後の解き直しをいつも以上にていねいにやっておく必要があると思いますが…。

ミスの量やスピードのあるなしは集中度にも比例します。お子さんの集中力に課題があると感じられる場合は、一つのことを始めたら最後まで一気にやりきる訓練を普段から勉強に限らず続けていくようにしましょう。

国語Bと社会Bはほぼ全問が記述形式になっています。頭の中には答が浮かんでいるのに、それをどうまとめればよいか、どう表現すれはせよいかが決まらず、結局書けずに終わってしまったという失敗談をよくうかがいます。

1問の配点が大きい(国語の場合15~25点くらい)ため、丸々空けてしまうと大きな痛手を被ることになります。
といって、記述力は一朝一夕につくものではありません。記述に苦手意識があるお子さんは、思い切って発想の転換をしてみてはいかがでしょうか。
「記述に○はいらない、△(中間点)で十分だ」という考え方に立つのです。

記述問題の正答率は平均して30~40%くらいのものです。
1つの問いに設けられている採点ポイントが5つあるとして、そのうちの2つ答えられればまずまず、3つ取れれば上出来だということになります。
短くてもかまいません。

最低限のポイントはとらえた解答を作る練習をしましょう。
その練習には国語Bテキストと社会デイリーの発展問題、土特社会のB問題が活用できます。
日々の家庭学習の中で、10点満点の記述で4点しかとれなかったことを問題視するのではなく、4点とれたことを褒めてあげてください。

テストの後に心がけること

さて、テストが返されたあとのフォローです。

Aタイプの問題は、間違えてしまったものをすべて解き直してください。
6年生前半までの基礎力確認に役立つ問題が並んでいます。
個々の問題だけではなく、全体的なパフォーマンスの部分にも反省を加えてください。

もし時間が足りなくて結果が思わしくなかったのなら、どの問題に引っかかったのか、それを捨てていたらその後の部分の出来はどう変わっていたのかなどをシュミレートしてみるといいでしょう。
ケアレスミスをしてしまったのなら、問いの読み方に原因があったのか、問題文の読み方に原因があったのかをチェックしておきましょう。

Bタイプの問題は、最初に、あと一歩で手が届いたと思われる問題の復習をしましょう。
これは必須です。

次に、残った問題のうち正答率の高い問題から順に時間の許す限り挑戦してみましょう。
「時間が許す」というのは、「平常授業の復習にしわ寄せがいかない程度に」という意味です。

記述問題は、まず解答例と自分の答えを読みくらべます。
少々表現は違っていても自分の書いた要素を線で消してみて、残った部分がなぜ必要なのかを考えます。
解説の中にその理由が触れられている場合もありますし、本文中から自分で発見しなければならない場合もあります。

精神面のアシストを忘れずに

先ほども触れましたが、結果には一喜一憂なさらないでください。

このテストは志望校選定の参考となるテストではありますが、実施されるのは一学期です。
当然お子さんの学力は安定していませんし、志望校にしても、まだ決めきれていない方も多いのではないでしょうか。
サピックスの先生もそれを分かって実施しているのです。
このテストの結果が思わしくなかったからといって、夏休み前の個人面談で志望校を下げるようにという指示をする先生などいません。

お子さんに対しても同じです。
励ますことは大切ですが、責める言葉は禁句です。

これはもっともよくない例ですが、「こんな偏差値じゃとても○○は受からないわね」「いっそ受験なんかやめてしまえば」―もし学校の合格ラインとの間に大きな差があったとしても、たった一度のテストの結果で志望校を変えようと思われますか?
多くの学校から特に選んだ学校なのですから、そう簡単にはあきらめられないのが本音でしょう。
それならば、マイナスの言葉はいけません。
そうしてお子さんを追い詰めることはまさに百害あって一利なしです。

結果がよくなかったときこそ、まずご両親が冷静になられて、具体的に原因を分析してみましょう。
「力学と電気を苦手なままにしておいたのが理科の敗因だから、ここは夏休みに総復習をしよう」「これ以上ひとりで算数を勉強するのには限界があるから、家庭教師をつけてみよう」-このような前向きの結論で反省が終われば、お子さんもまた「頑張ろう」という気になれるのではないでしょうか。

 
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