理科の学習法 -SAPIX-

一回一回の授業を完全に理解することが必要

「気象」→「電気(3回)」→「水溶液(2回)」→「月(2回)」→「てこ(2回)」
これはサピックス 5年生のある時期のカリキュラム進行です。関連性のない単元が次々に出てきます。

また、「電気」には3回の授業がありますが、その内容は各回で違っています。
次に同じ単元が出てくるのは10ヶ月ほど後のことですし、その内容はぐんと難しくなっています。
かりに苦手な単元が発生したとしても、それを一年近くも放置するわけにはいきません。
その間には、組分けテストオープンテストもあります。

また、理解不十分な単元が積み重なっていくと、どこから手をつければいいのか分からず、結局は嫌になってしまいます。
こうした理由から、特に理科においては、一回一回の授業を完全に理解していかなければならないということが言えると思います。

家庭学習の限られた時間の中で、デイリーサピックスの大量の問題のうち、どれを選んで復習するのかを見極めることは困難です。

また、たとえば12題あって5題実施したとすると、残りの7題がどうしても気になってしまいます。
そのため、勢い「全部やってしまえ」ということになって、時間はかかる、ただやったというだけで理解が伴わない、という苦しい状況が生まれてきます。
先生から個人へ的確な指示があればいいのですが、集団授業形式の塾にそれを望むのは難しいことです。

ご家庭で判断して、お子さんの状況に合わせた取捨選択をしていただくしかありません。

また、クラスによっては、理科の授業の大部分が問題演習に割かれてしまい、テキストの基本事項の説明が十分にはなされないこともあるようです。

まさか、とは思うのですが、「うちの子のクラスでは重要事項の説明すらされない」という声も聞きます。
おそらく成績上位クラスの話だと思いますが、理科を苦手とするお子さんには厳しい話です。

ご家庭でもう一度基本事項の確認から、というのでは時間がいくらあっても足りません。

 
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サピックスの理科を伸ばすために

デイリーチェックの確認はその日のうちに

先述したように、理科は各単元の理解を後日に持ち越さず、その回その回できちんとフィニッシュしていかなければなりません

その意味でもデイリーチェックで間違った箇所は、5、6年生ならば実施した日の夜に、4年生ならば次の日までに必ず見直して確認しておきましょう。

デイリーサピックスを上手に使う

本格的な復習は翌日です。
まずは、表紙をふくめた冒頭のテキスト部分を丁寧に読んでいきましょう。
この単元は大丈夫と思っても、授業中の問題演習には登場しなかった部分に欠落があるかもしれません。
とにかく宿題を早く片付けようと、すぐ問題に取り掛かるお子さんも多いようですが、それは本当に時間がないときの非常手段です。

次に必ずポイントチェックをやります。
そして、宿題として指定された問題があればまずそこから取りかかります。
解答も解説も充実しているので、これは大丈夫でしょう。

もし分からないことがあれば、すぐにテキストの解説部分に戻って必要箇所を調べ、忘れていたことを確認します。
そこまでの出来が良ければその先の問題に進み、良くなければ前に戻ってみてください。

問題は原則難度の順になっています。
塾からの問題指定がない場合は、たとえば星二つ(★★)の問題から始め、ほぼできていれば星一つ(★)には戻らず星三つ(★★★)に挑戦する、あるいは星一つから始めて、できていれば星二つに進むが、できていなければ星一つの完全理解をめざす、というようなお子さんに合わせたフレキシブルな対応をしてあげてください。
理科が得意でも得意でなくても、無理に全問やる必要はありません。

知識系教材(基礎トレ・コアプラス)はうまく時間をやりくりして

4、5年生に配布される基礎力トレーニングは毎日欠かさず解きましょう。

サピックスでは、原則として入試に出てくる範囲は5年生までにひとあたり触れておくことになっています。
どの単元についても必要最低限の力はつけておかなければなりません。
算数と一緒に朝やる、または学校から帰ったらおやつを食べながら(ただし気持ちは集中して)やる等、毎日の生活の中で習慣化してしまいましょう

苦手な分野が判明したら、コアプラス、新分野別問題集などを使って必ずその穴を埋めておきましょう。
土曜日、日曜日を利用して、できるだけその週のうちに片付けてしまうべきです。

SAPIXの教材、コアプラス720

その他知識事項をまとめた教材にコアプラス720があります。

毎週その中から範囲を決めて確認テストが行われていますが、そのとき学習している分野とのリンクはありません。
土曜日、日曜日など、他の科目の復習をしている合間に、気分転換を兼ねて覚えるくらいでいいのではないでしょうか。
通塾する電車の中で懸命に覚えているサピックス生をよく見かけますが、時間がないお子さんの場合はそれでも仕方ないでしょう。

もちろんテストで間違えたものは、「これが覚える最後のチャンス」くらいの意識でマスターするように心がけます。

新分野別問題集(新小学問題集)を有効活用しよう

新分野別問題集は、4年生から6年生を対象にした販売教材です。
何が何でも用意すべきだというわけではありませんが、個人的な弱点フォローや、分野ごとの確認、まとめをするのには便利な問題集です。

まず、基礎トレによってあぶりだされた弱点を埋めるのに使う方法があります。
マンスリーテストでできなかった分野の補強、組分けテスト対策にも使えるでしょう。

4年生にはまだ習っていないところ、難しい出題形式が多く、使えるところは限られてしまいますが、5年生になると、上記の弱点対策のほか、夏休み、冬休み等を利用して集中的に演習する使い方ができるようになります
そういう場合は、「7/21~7/29の期間に『てこと天びん』『水溶液の性質』を仕上げる」というように、明確な目標と計画を立てて実施することが大切です。

「理科が弱いから日曜日ごとに3時間ずつ」というような漫然としたやり方はお勧めできません。

暮らしの中で育てる「理科力」

ただ単に「花の名前を覚える」「おしべめしべの数を覚える」という暗記はつらいものです。
5年生までのまだ時間のあるうちであれば、少々時間がかかっても「自然に覚えてしまっている」という工夫も必要なのかもしれません。

よく言われることですが、

  • 分かりやすい表にしてよく目につくところに貼っておく
  • インターネットから特徴のよく分かる写真をダウンロードして貼っておく

などというのもよい方法です。

ただ、何ヶ月もの間ずっと同じものが貼ってあるようではいけません。
記憶に定着した段階で次々新しいものに変えていかなければ、効果はきわめて限定的なものになります。
外した表や写真はそのまま取っておいて、入試の前に見直すといいでしょう。
「こんなにたくさんのことを覚えてきたんだ」という自信にもつながります。

ご両親が普段からテキストに目を通し、どのようなもの(特に植物、動物、岩石・鉱物、天体など)が入試に出るのか、知っておいていただくことも大切です。

そしてそれを、ふとした折に話題に取り上げてみてください。
たとえば夏休みにどこかの高原牧場を訪ねたとします。
シロツメクサがあればしめたもの、マメ科特有の花の形や葉の付き方を実物で観察する絶好のチャンスです。

都会に暮らしていても、ツユクサ、オオイヌノフグリ、ヒガンバナなどは道端に、ツバキ、ビワ、キンモクセイ、ツツジは近所のお庭に、アブラナ、アヤメ、ハギは市民公園に…と見ていくと、学びのチャンスはいくらでも転がっています。

幸いサピックス生の場合は、デイリーチェックというビジュアル面のすばらしい教材に恵まれているのですから、それを利用しない手はありません。
たとえば6年生「天気の変化」の回には、表紙に季節ごとの気象写真が並んでいます。お母様が説明の部分を隠して「この写真の季節は?」「冬」「どこでわかるの?」「筋になった雲がこんなふうに斜めっているからだよ」、こんなやりとりができるといいですね。
算数の難問や国語の記述で苦しんだあとの気分転換にもなりそうです。

中学受験の理科の暗記事項は膨大な量です。
かといって暗記のためだけに机に向かうのはいかにも非効率です。
ぜひ、「ちょっとした」工夫をしてみてください。
積み重ねていけば大きな効果が生まれるはずです。

的確なフォローが何より大切

  1. 物理・科学分野の原理原則がわからない。親が説明しても納得しない。
  2. 物理・化学分野の計算問題を間違える。
  3. 実験観察問題に弱い。とくに実験記録や図表の多いものは途中で投げ出してしまう。

このような場合は、お子さんが理科は分かりにくいものだと決めつけて、難しくはないことでも難しく思ってしまっている可能性があります。
4、5年生であれば原点に戻って、時間の限られた6年生ならつまずき始めた時点を発見して、そこから説明し直してあげる必要があります。

また、3のような場合は傍について一緒に問題文を読みながら、「この条件に線を引いて」「グラフのここを読んで」「実験①と実験④の共通点と相違点は」など、自転車の補助輪のような役目を果たしてあげることも大切でしょう。

どんな場合にも、お子さんの状況に合わせて「甘やかしにならないように」「お子さんをひとつ上の段階に引っ張り上げられるように」フォローしてあげなければなりません

 
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