淑徳与野中学校の学校説明会に出席してきました。
理系進学者を多く輩出している、仏教主義の女子校です。
さいたま新都心駅・大宮駅・北与野駅から徒歩で通学できるため、幅広い地域から生徒さんが通っています。
2024・2025中学入試についてもご紹介いたします。ぜひご覧ください!
- 目次
学校概要
2005年 開校
基となる淑徳女学校は創設から約130年の歴史を持つ
仏教に基づき、「心の教育」を行っている
2024年度より医進コースを新設し、リケジョ育成にますます力を入れている
医進コース
2024年度より医進コースを設置しました。
もともと淑徳与野では理系進学者が多く、20%台の全国平均を上回り毎年50%近くの生徒が理系に進学することが医進コース開設の理由の一つです。
リケジョを輩出することで、社会に貢献することも目的となっています。
また、医大を含む高大連携を進め、理科実験講座や病院見学などを実施します。
すでに第1回が終了しており、生徒からは、自分自身で作業をすることで理解が深まったという意見があったそうです。
大学に進学したばかりの卒業生や現役医師をしている卒業生などによる進路ガイダンスも実施し、在校生のモチベーション向上につなげています。
2024年度中学入試結果
◇医進コース◇
応募者525名中、受験者は508名。そのうち208名が合格(実質倍率2.44)
◇第1回◇
応募者数は過去最高の1793名、受験者は1560名。
医進・第1回ともに出願し、医進に合格した受験生が第1回を欠席したことで、受験者数が例年より少なくなった。(2023年度は応募者1771名、受験者1705名)
合格者は医進54名(実質倍率6.8)、特進938名(実質倍率1.6)と多めに出した。
ちなみに、特進合格者のうちで医進が第1希望だったのは178名。
◇第2回◇
応募者161名中、受験者149名。そのうち27名が合格(実質倍率5.5)
第1回後の入学手続率が高く、繰上合格者は0名と、例年より大幅減少。
2025年度中学入試
学校としては受験者総数2300名を目指していますが、2024年度は2217名に留まる結果となったとのことです。(応募者総数は約2400名)
そこで、より受験しやすくするため、2025年度入試では医進コース特別入試を1月10日(金)午後に実施します。科目・試験時間・配点に変更はありません。
また、第1回・第2回では出願時にコースの希望を出すことができます。第1希望を医進に、第2希望を特進にしておくことで、医進の合格点に達さずとも特進の合格点に達すれば特進で合格することができます。
算数
・全入試とも大問数は6~7
・中学入試の典型的な問題を標準から応用レベルまで出題
・答えのみを解答欄に記入する形式
・2023年度まで第1回で出題していた淑徳与野独特の問題は2024年度からは出題されない
・医進と第1回・第2回において大きな難易度の差はないが、医進では高い精度が必要となる
理科
・医進は単独で50分100点
第1回・第2回は理科と社会を合わせてそれぞれ60分・50分、各50点
・医進は物理、化学、生物、地学の4問構成
第1回・第2回では地学の大問はない
・医進と第1回において大きな難易度の差はないが、医進では深い思考力が必要となる
国語
・2024年度より試験時間が60分から50分に変更
それにともない、第4問がなくなり、小説と評論における記述問題が1問ずつに減少
・第1回の評論の難易度が高く、思考力が必要となる
社会
・解答形式は記述と記号選択
・論述問題の代わりに、論理的思考力が必要となる問題を出題
校長先生より
黒田校長先生からお話がありました。
昨年まで28年にわたり校長先生をお務めになった里見先生は、現在は学監として淑徳与野の仏教教育を支えていらっしゃるとのことです。
近年は女子校・男子校の共学化が進んでいますが、淑徳与野は女子校ならではの魅力をさらに磨いていくそうです。
共学の場合、たとえば理科実験において、男子が作業をして女子は参加できないという状況になることがあります。
しかし、女子校というジェンダーバイアスを受けない環境で過ごすことで、自主性を持った女性となることができます。
教育方針
◇心の教育◇
仏教に基づき、高い品性の養成を目指しています。
命の大切さやおかげさまの心を学び、相手を思いやり助け合う「共生(ともいき)」の精神と優しい心根を育てます。
このような建学の精神に触れるために、淑徳与野では授業の号令時に合掌をしたり、「淑徳の時間」という授業を実施したり、仏教行事を年に4回行ったりしています。
また、教育の一環としてカンボジアの中学校に新校舎を建設しました。
代表生徒が現地を訪問し、帰国後に全校生徒に対して視察報告を行っています。
この交流を通して、色々な地域の人たちと共に生きることを学びます。
◇中高一貫教育◇
中高一貫教育によって知性を身につけ、大学への現役合格を目指します。
中学校では主要5科目に力を入れ、数学と英語は習熟度別クラスで学習します。
総合学習も重視しており、個別に先生がついて研究や発表の仕方を学ぶことで、思考力や表現力を高め、「自分のテーマ」を探していきます。グループワークも盛んです。
また、先生への質問や相談がしやすい環境や面談の体制も整っており、中入生の2024年度の四年制大学への現役進学率は93.5%にも上ります。以下、内訳です。
学部系統:理工農情報28% 保健医療15% 人文教育教養26% 社会科学19% 他
43%が理系学部に進学していますが、多い年には半数を超えるそうです。
★コース★
中学には医進コース1クラス・特進コース3クラスがありますが、学年進級時にコース変更をすることが可能です。
高校進学時には希望進路によってT類M・T類・SS類・SA類から類型を選択しますが、高2進級時に変更することができます。
カリキュラムは高2から進路別に分かれます。
◇国際教育◇
中1の土曜講座で中国語を学び、中2になると台湾海外研修に出かけます。高2ではアメリカ修学旅行があり、海外交流の楽しさを知ることができます。
また、あえて中3の修学旅行で京都・奈良に行くことで、日本を見つめ直す機会も設けています。
淑徳与野には世界8カ国に姉妹校や提携校があり、語学研修や留学プログラムが豊富に用意されています。こういったプログラムを通して将来の夢を見つける生徒も多いようです。
学校生活
淑徳与野では「5ステージ通年制」を取り入れています。
2学期制・3学期制に比べ、各学期が短いためメリハリをつけて勉強や行事に取り組むことができます。
部活動にはほぼ全員が所属し、活発に活動しています。
また、土曜講座を通して茶道や筝曲、外国語などを学び、教養を深めることもできます。
まとめ
落ち着いた雰囲気の校舎では、生徒さんたちが活発かつ淑やかに、それぞれの未来に向かって日々を過ごしています。
お話を聞いて、理系にも文系にも強い女子校としての淑徳与野のこれからが一層楽しみになりました。
興味を持たれた方は、ぜひ足を運んでみてください。