芝国際中学校の学校説明会に出席してきました。
開校2年目の勢いのある学校で、これからの社会で活躍できる人材の育成に力を入れています。その取り組みを中心に、芝国際についてご紹介いたします。ぜひご覧ください!
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学校概要
東京府下初の私立高等女学校である「東京高等女学校」が起源
「東京女子中学校・高等学校」を経て1991年に「東京女子学園中学校・高等学校」に改称
2023年、男女共学化にともない「芝国際中学校・高等学校」に改称し、新校舎へ移転
2024中学入試結果
定員120名に対して志願者696名、合格者284名、入学者127名でした。2/1AM入試の倍率は約1.6倍でした。2023年度が定員120名に対して志願者4681名だったことから、今年度はかなり敬遠されました。
入学時の学力テストの結果を見ると、2023年度も2024年度も最終的な入学者の学力に大きな差はないようです。
★2025年度入試★定員120名(本科85名・国際AD35名)を募集
2/5PM入試を新設 本科のみ5名募集、試験科目は国語・算数
英検点数保証にCEFRを追加(B1で80点、B2以上で100点)
2期生(2024年度入学生)について
国際AD1クラス35名 本科3クラス全92名/男子70名 女子57名
高1(51名)
国際20名 最難関選抜31名(各1クラス)/男子24名 女子27名
1期生に続き、2期生も入学後すぐに宿泊研修を行いました。入学後について話すとともに、生徒にとって安心安全な場づくりをすることが大きな目的だそうです。
校長先生より
2024年4月に就任された吉野校長先生からお話がありました。
東京女子学園創設時は、男性中心の日本社会の中で女性も役に立つ働き手となることを目標としていましたが、時代が変わり、芝国際は多様な価値観のある国際社会の中で変革のリーダーとなることを目標としています。
しかし、「人の中なる人となれ」という教育理念は変わらず、「校長が変わっても変わらない学校」を目指しているとのことです。
ただし、一つだけ変わることがあります。
それはコミュニケーション力や統率力、批判的思考力といった生徒一人ひとりのコンピテンシーを伸ばすこと。
昨年度から掲げているSTEAMやアントレプレナーシップなどのコンテンツをただ行うのではなく、それぞれのコンテンツを通して一人ひとりがコンピテンシーを身につけることを教員間の共通テーマとしています。
そして、東京女子学園と芝国際は今、一つになろうとしています。
生徒総会には全生徒・全教員が出席し、多くの質問や提案が交わされたそうです。
また、今年度は文化祭が共催となります。両校が力を合わせてどんな文化祭が作り上げられるのか、楽しみです。
教育方針
芝国際は「目の前の生徒一人ひとりの幸せ」を最も大切にしています。
生徒たちが大人になったとき、変化が激しい社会の中で生きるために身につけてほしい力
・テクノロジーの理解と情報収集力
・自らの頭で考える力
・ポータブルスキル(コミュニケーション力・問題解決力・語学力など)
今までは決められた課題への処理能力の高さが求められましたが、これからは自分で課題を発見し、一人で、もしくは仲間を携えて最適解を見つける力が求められます。
そのために、芝国際は以下に取り組んでいます。
①正確な知識のインプットを生徒任せにせず、学校がフォロー
②自分で課題を発見・解決する力の養成
→「世界標準の学び×確かな学力」の両立
生徒による学校づくり
芝国際は生徒と先生がともに学校づくりをします。
たとえば修学旅行では、行き先や内容の決定から旅行会社との折衝まですべて生徒が行います。
体育祭では競技を決めたり会場を設定したりするのも生徒の役目です。
2023年の文化祭は、1期生がゼロから作り上げました。
さらに、学外の人の入場が制限されたため、受験生に見てほしいという思いから1期生が自主的に文化祭紹介動画を作成したそうです。
実際に拝見しましたが、どの生徒にも充実した表情が浮かんでいました。
アントレプレナーシップ
将来、手に入れた仕事が絶対になくならないとは保証できません。
そこで、芝国際は「自分で仕事をつくる」ことができるように、アントレプレナーシップ(起業家教育)に力を入れています。
そこには、「生活のためだけに仕事をしてほしくない」「幸せや生きがいを実感できる職に就いてほしい」という学校の思いがあります。
また、全員が起業をしなければならないというわけではありません。
中学校では、仕事を生み出すとはどういうことなのかについて考える時間を取りつつ、話し合いの技法などについても学びます。
そして高校では、起業家を呼んでマーケティングなどを学び、大学卒業後も自分らしく生きることを目指します。こうした経験は大学入試の総合型選抜でも活かすことができます。
STEAM教育
科学的根拠に基づいた理論の組み立てをするためには、理系分野の学習は外せません。
そこで、知的探求心を育むために、成層圏への観測機の打ち上げを生徒の手で行ったそうです。ここで得られたデータは、データサイエンスの授業で活用しています。
ちなみに、九州の製菓会社とタイアップもしたそうです。
国際ADVANCEDクラス
インターナショナルエデュケーターが担任し、オールイングリッシュでクラス運営がされます。中高ともに、英語・数学・理科・社会の授業はオールイングリッシュで行われます。
英語のテキストを使って、本科と同じ内容を学習します。
海外研修・留学
芝国際では、在学中に一度は海外へ行くことを推奨しているそうです。
それぞれの英語レベルや目的によって行き先、期間が異なります。プログラムの豊富さ、サポートの手厚さが芝国際の魅力の一つです。
中学生は英語学習を目的とする生徒が多いようです。高校生になると英語で現地の授業を受けたり、英語で発表したり、社会学習をしたりします。
大学進学プログラム
中学校では対話形式授業を多く取り入れています。そこでは正解のない課題に対して仮説を立て、議論を経て解を導き出し、プレゼンをします。英語でスライドを作成し、英語で発表することもあるようです。
また、高校では定期テストを実施せず、その分の時間を入試演習に充てています。
さらに、中高生ともにタブレットでのチェックテストを毎日行い、個別に最適化された宿題が課せられます。
放課後塾・放課後予備校には約7割の生徒が出席し、大学受験に向けて準備を進めています。
★実際の成績は?
GTECでは、5人に1人が1000点(東大合格レベル)以上、なんと満点も2人いたそうです!
まとめ
STEAM教育やアントレプレナーシップ教育、海外研修など、さまざまな方面から人材育成に力を入れている芝国際。
お話をしてくれた生徒さんも、この学校で有意義な時間を過ごし、生き生きとしていました。
新校舎は解放感のあるデザインで、校舎の至る所に本が置かれています。教室にはモニターとホワイトボードがあり、授業や発表で活用されています。
また、同じ建物にはローラスインターナショナルスクールも入っており、国際色豊かな雰囲気で活気あふれる空間です。
興味を持たれた方は、ぜひ足を運んでみてください。