攻玉社中学校の傾向と対策

攻玉社中学校は、中学受験で人気のある中高一貫校です。
受験における傾向と対策を知っておくことで、受験に備えた勉強がしやすくなります。
難関中学なので、備えが重要となるでしょう。
攻玉社中学校の入試に役立つ情報を、紹介していきます。

目次

攻玉社中学校はどんなところ?

まずは、攻玉社中学校がどのようなところか、紹介します。
攻玉社中学校は、東京都品川区にあります。
中高一貫の私立男子校で、通称は「玉社」です。
偏差値は、一般の偏差値が60から61、特別選抜の偏差値が65となっています。

江戸時代末期に作られた蘭学塾を前身としていて、1869年に紅玉塾と解消されました。
そのとき築地に移転し、1871年に慶応義塾跡の現在の浜松町に移転しています。
1872年に攻玉社として開学し、明治初期には慶應義塾、同人社と併せて三大義塾といわれていました。

大正12年に関東大震災で校舎が倒壊したことで、現在の西五反田へと移転しました。
当時の校舎は鉄筋コンクリートで非常に頑強なので、現在もそのまま使われています。
1947年の学制改革によって、新制攻玉社中学校が、翌年には攻玉社高等学校が発足して、現在に至ります。

入試は3日に分けて行われていて、募集人数は合計で240人です。
内40名は、国際学級となっています。
2月1日、2月2日、2月5日に行われ、1日と2日は算数と国語が各100点理科と社会が各50点満点で合計200点5日は特別選抜となっていて算数Ⅰ・Ⅱで合計150点となっています。

2022年の入試は、出願期間が2021年12月29日(月)から、1回目の入試が2022年1月29日(土)まで、2回目が2月1日(火)まで、特別選抜が2月4日(金)までで、いずれも正午までとなっています。
受験料は、最初の2回と国際学級が24,000円、特別選抜は12,000円です。

合格発表は受験日当日の19時、特別選抜は当日の18時となっています。
発表は、合格発表専用サイトで行われます。
入学手続は、最初の2回が2月5日の15時まで、特別選抜が2月6日の15時までとなっています。

攻玉社中学校の入試の出題傾向

攻玉社中学校の、入試問題の出題傾向を教科別に解説します。
攻玉社では、4教科の受験では国語と算数が各50分で点数配分は各100点、社会と理科が各40分で点数配分は各50点です。
特別選抜は、算数Ⅰが50分で50点、算数Ⅱが60分で100点となっています。

国語

近年の国語の問題は、漢字の大問2題、読解問題2題、文学史や言葉の問題が1題という構成で出題されています。
特徴としては、高度な知識を問われる問題が多いという点です。

漢字の読み書きは、非常に難解なものが出されています。
また、熟語や敬語などのグループ分けで、間違いを探すような問題も出されます。
こういった付け焼刃ではどうにもならないような問題が、攻玉社らしいとされています。

物語文は、近代文学からの出題が中心です。
設問の内容としては選択問題が多いのですが、選択肢が5つあるため正確な読解力が求められます。

算数

算数は、計算問題がかなり複雑です。
場合の数整数の性質などに関する計算問題は頻出で、公式を覚えているだけでは対処できないのです。

また、ここ数年では四則演算・逆算の問題が必ず出題されています。
苦手な人は、しっかりと対策をしておかなければいけません。
攻玉社の算数が難しい理由は、応用レベルの問題が多いからです。

決まったやり方では解けない問題が多いので、時間配分がかなり重要です。
全問を時間内に解くのは難しいので、合格者の平均点は2021年度で67点と低めです。
計算式などは記述しない形式になり、答えだけを書けばいいのですが、それでも時間は足りなくなるでしょう。

理科

理科は、2021年度では大問4問、設問数は全部で38題でした。
例年出題される分野は、物質、生物、運動エネルギー、宇宙です。
この4つから、バランスよく出題されています。

出題形式は、計算や作図、記号の選択や用語の記入など様々です。
幅広い知識だけではなく、応用力も必要とされるのが特徴です。
記号選択も、知識が曖昧だと正答にたどり着けないような内容となっています。
また、時折マニアックな問題も出題されるので、注意しましょう。

社会

社会は、大問2問で小問数は25題というのがお決まりの出題構成になっています。
2018年からは出題形式が若干変わっていて、記述問題も見られるようになりました。
地理と歴史が大きな割合を占めているので、その対策をしっかりとしておかなければいけません。

リード文が長いのが特徴で、幅広い分野にわたる問題が出されることもあります。
問題数はそれほど多くないものの、設問が複雑になっていたりリード文が長かったりするため、時間配分には注意しましょう。

攻玉社中学校の入試の対策

では、各教科の入試対策では、どういった点に注意すればいいのでしょうか?
各教科の、入試対策のポイントについて解説します。

国語

国語は、近代文学に出てくるような言葉を覚えておく必要があります。

毎年物語文では近代文学が出されているので、それを読み込んで言葉を覚え、語彙力を鍛えることが重要です。
最近は使われない言葉もよく登場するので、分からない言葉はすぐに調べておきましょう。

近代文学なので、今とは違う時代背景の作品です。
風習や人の名前にも違いがあり、戸惑いを覚えることも多いでしょう。
より詳しく理解するには、当時の状況も併せて学ぶのがおすすめです。

国語では、記述問題が合否を分けます。
文字数の規定はあるものの、問われている内容は問題文の中に存在しています。
焦らないように気を付けて、文章を読解すれば解くことはできるのです。
これができれば、合格にぐっと近づくでしょう。

算数

算数は、とにかくすべての問題を解こうとは思わないことです。
途中式などもなくなったため、部分点をもらうこともできません。
そのため、確実に解ける問題を落とさないことをまず考えましょう。

大問1では計算問題が出されるのですが、ここでは計算の工夫がポイントです。
どうやったら効率よく解答までたどり着けるのかを考えて、解いていくのです。
問題に取り組む前に、解き方の見通しを立てるようにしましょう。

大問2では周期算、特に暦算が頻出なので、過去問で演習を繰り返し、素早く解けるようにしておくことが大切です。
グラフや立体図形も必ずといっていいほど出題されているので、何度も演習を繰り返してしっかり対策をしてお置いてください。

理科

理科は、計算問題が必ず出されるのですが、基礎的なものばかりではなく応用問題も出題されます。
そのため、簡単な問題を何度も解くのではなく、難問にも取り組んでおきましょう。
そして、基礎知識を素早く解けるようにしたうえで、考える力も身に着けましょう。

社会

社会は幅広く出題されるので、広く学んでいくのが効果的です。
また、独自問題に戸惑うことが多いため、先に慣れておくようにしましょう。
過去問を解く際は、2018年以降は出題形式が変化していることを忘れないようにしてください。

まとめ

攻玉社中学校の入試は、毎年2倍前後の倍率になっています。
その中で合格を勝ち取るには、出題の傾向をつかんでしっかりと対策することが重要です。
他の学校とは出題傾向が異なる部分も多いので、個別の対策が必要です。
過去の問題や他校の類似した問題などもチェックして、繰り返し解いていきましょう。

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