聖光学院中学校の傾向と対策
聖光学院中学校は、特に志望者が多い中高一貫の男子校です。
その傾向と対策を知っておくことで、受験に備えた勉強がしやすくなります。
難関中学なので、合格するにはしっかりと対策しなければいけません。
聖光学院中学校の入試に役立つ情報を紹介します。
- 目次
聖光学院中学校はどんなところ?
まずは、聖光学院中学校がどのような学校なのか、紹介します。
聖光学院中学校は、神奈川県横浜市中区にあります。
完全中高一貫校育の私立男子校で、カトリックを教義としています。
学校法人聖マリア学園が経営していて、同じ学校法人が経営しているセント・メリーズ・インターナショナル・スクールは姉妹校となっています。
また、同じく姉妹校として、静岡の静岡聖光学院もあります。
ただ、両校ともほとんど交流はありません。
聖光学院には、生徒が命名した「ジェントルペンギン」というマスコットがいます。
これは、制服と赤い帽子をかぶっているのが特徴で、LINEスタンプやグッズも販売されています。
2022年度の募集人員は、225名です。
国語、算数、理科、社会の4教科の試験で試験が行われ、国語と算数は各60分で各150点、理科と社会は各40分で各100点という配分になっています。
試験日は、2月2日に募集人員150人、2月4日に募集人員75人で行われます。
どちらも、午前からの試験となっています。
出願期間は、1月10日9時から前日の23時59分までで、インターネットで出願を受け付けています。
合格発表は、翌日9時からインターネット上、および校内掲示で発表されます。
入学手続きは、2月2日が当日午後5時まで、2月4日が当日午後4時までです。
学校ではなく、合格発表サイトから入学金決済サイトへと進み、入学金25万円を支払うことで手続が完了します。
その後、2月11日に保護者と本人が登校することで、入学認定となります。
合格率80%に達する偏差値は、72とされています。
2021年の入試では、175名の募集に対して出願者数は623人で合格者数は221人で2.80倍、50名の募集に対して出願者数は622名、合格者数が124名で出願倍率は5.02倍となりました。
聖光学院中学校の入試の出題傾向
では、聖光学院中学校の入試問題の出題傾向を、教科別に解説します。
国語
聖光学院中学校の国語の問題は、毎年大問4題構成で出題されています。
大問1は漢字の書き取りで大問2は語句の知識問題、大問3と4はそれぞれ読解問題となっています。
この中では、特に注意したいのが読解問題です。
以前であれば、2つで合計5,000文字未満ということもあったのですが、近年では合計で9,000文字前後になっているのです。
読解問題で出題されるのは、物語文・小説から1題、論説・説明文から1題です。
物語文では、よく場面設定の読み取りが重要な題材が出題されます。
論説・説明文では、日本人の性質や自然、言語、社会の規律といった中学受験で良く出されるものが扱われています。
記述問題が3~4問出題されるのですが、それよりも厄介なのが選択問題です。
選択肢は5つあるのですが、文章が長いため必要な個所を見つけるのに手間取ることも多く、てこずりやすいのです。
大人でも判断に迷うほど紛らわしいので、ここは特に対策しておく必要があるでしょう。
算数
算数では、公式さえ覚えていれば解けるような問題は出題されません。
どの問題も、しっかりと考えなければ解くことが出来ない応用問題です。
ただし、解ける人がいないような奇問や超難問が出されることはまずありません。
その分、得点水準は高めになっているのです。
出題構成は、例年大問5題、小問数が15~20問となっています。
大問1は、応用ながら比較的解きやすい問題がほとんどです。
難問も多いのですが、発想力や閃きが必要なものではなく、条件を整理して順番に解いていけば解答までたどり着けるような問題です。
思考力や推理力を鍛えれば、解くことができる問題ばかりです。
頻出分野には、パターンがあります。
その中でも定番なのが、N進法や整数問題です。
作図などが必要な問題もあるので、時間配分を考えながらしっかりと解いていきましょう。
理科
理科は、各分野から出題されるため大問4題になっていて、小問数は20~30問ほどです。
内容は、記号選択問題と用語記入問題がバランスよく出題され、時折記述問題も出題されます。
難易度は、その年によって変化します。
力学や化学の複雑な計算問題や植物に関する細かい知識を問う問題が出されることもありますが、記述問題がない年は難易度もかなりやさしくなります。
記号選択問題も、丸暗記では通用しません。
しっかりと考えなければ、解けない問題ばかりです。
読解力や、グラフの読み取り能力が問われるでしょう。
社会
社会は、独特の問題が出題されます。
深い知識と教養が問われる問題で、丸暗記では通用しません。
難易度は高いのですが、例年75%程度の得点が合格ラインとなっています。
問題量はそれ程多くはなく、大問4題です。
設問にたどり着くまでのリード文が1000文字程度あるため、素早く読んで理解しなくてはいけません。
リード文の穴埋めから、選択問題へと進みます。
政治や時事問題の割合が高いので、事前に知識を得ておきましょう。
聖光学院中学校の入試対策
では、入試対策ではどういった点に注意すればいいのでしょうか?
各教科の、入試対策のポイントについて解説します。
教科別に必要な対策は大きく異なるので、早めに対策を始めた方がいいでしょう。
国語
まず、国語の対策として必要なのが、読解力です。
正誤を判断する根拠となる点を見つけて、選択肢と本文を比較しながら論理的に読解していく必要があるでしょう。
問題を解くためのヒントが、リード文に隠れていることが良くあります。
回答を迷った場合は、リード文を何度も読み返してみましょう。
この点を知っているかどうかが、合否にはかなり影響します。
また、設問同士に繋がりがあるのが特徴です。
これは、他の難関中学でもよく見られるものです。
1つの間違いが他の問題の間違いに連鎖することも多いので、丁寧に回答していきましょう。
算数
算数は、まず中学受験における定番ともいえる問題を確実に取ることを考えてください。
これらの問題は、反復して演習をしていれば素早く解けるようになるでしょう。
そうして、合否を分けるような問題にはゆっくりと時間をさけるようにしておくことが重要です。
また、算数では珍しく記述問題が出題されることも時折あります。
作図問題も出されるので、その対策も必要でしょう。
毎年ではありませんが、対策を怠らないようにしてください。
理科
理科は選択問題が多いのですが、選択肢も多くどれも正しいように思えるものばかりです。
カンに頼って答えたり、選択肢を熟読せずに正解だと決めたりすることがない様に、しっかりと判断して解く練習をしておきましょう。
難度が低めの生物分野は、落とさないようしっかりと点数を稼ぎましょう。
基礎知識を固めておけば、かなり取りこぼしは減ります。
また、実験や観察に関連した問題も多いので、対応できるようにしておきましょう。
社会
社会は高得点勝負なので、まず基本問題の取りこぼしは避けましょう。
基本知識を問われる問題を落とすと、苦しくなります。
その点は、しっかりと対策してください。
地理なら産業など、頻出項目は分野ごとに決まっているので、過去に出題された問題の傾向を把握して、その点を集中的に勉強しましょう。
また、チリからは地図や地形図、グラフなども良く扱われているので、地形や鉄道、高速道路など細部にわたるまでしっかりと目を通しておきましょう。
まとめ
聖光学院中学校の入試は、国語の文章量の多さや、社会の難易度などが特徴です。
また、算数や理科も一筋縄ではいかないような問題が多いので、それぞれしっかりと対策が必要です。
基礎をしっかりと押さえて、素早く解答できるようにしておくことが何よりも重要となるのです。
選択問題も、正答を素早く判断できるようにしておきましょう。
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