巣鴨中学校の傾向と対策
巣鴨中学校は、中高一貫の私立男子中学校です。
その傾向と対策を知っておくことで、受験に備えた勉強がしやすくなります。
巣鴨中学校は、どのようなところでしょうか?
また、受験にはどのような傾向があり、どんな対策が必要なのでしょうか?
巣鴨中学校の受験について、解説します。
- 目次
巣鴨中学校はどんなところ?
まずは、巣鴨中学校がどのような学校なのか、紹介します。
巣鴨中学校は、東京都豊島区にあります。
名前は巣鴨ですが、住所は巣鴨ではなく上池袋です。
開校当初にこの場所が巣鴨村だったことから、巣鴨中学校となったのです。
中高一貫校ですが、高校は中学からの内部進学生だけではなく、外部からの進学生もいます。
外部進学生は約70人で、2年次から内部進学生との混合クラスになります。
1910年に設立された巣園学舎を前身とする学校で、1922年に旧制巣鴨中学校を、1947年に現在の新制巣鴨中学校が開校されました。
また、1924年に巣鴨商業学校が併設され、そこから高等商業学校も設立されました。
現在の巣鴨高等学校になったのは、1948年のことです。
2022年度の募集人員は、240名です。
試験は2月1日の午前と午後、2月2日、2月4日の計4回にわたって行われます。
2月1日午後の入試は、算数選抜となっています。
2月1日午前と2月2日、2月4日の入試は、国語、算数、理科、社会の4教科で行われます。
2月2日午後の算数選抜は、算数のみで行われます。
算数選抜の募集人数は、20人です。
巣鴨中学校の偏差値は、一般の受験が55~58、算数選抜は63となっています。
2021年の入試では、240名の募集に対して出願者数は合計2,066名、合格者数が536名で出願倍率は3.86倍となりました。
合格者は、当日夜に合格発表専用サイトで発表されます。
巣鴨中学校の入試の出題傾向
では、巣鴨中学校の入試問題の出題傾向を、教科別に解説します。
試験は通常の受験が算数と国語は各50分で配点は各100点、社会と理科は各30分で配点は各50点の合計300点です。
また、算数選抜は試験時間が60分、配点は100点です。
国語
巣鴨中学校の国語の問題には、物語文や小説は出題されないのが特徴です。
出題されるのは、難解な説明文や論説文、随筆だけです。
特に近年は、随筆が出題されることが増えています。
設問は、ほとんどが記述問題です。
文中からの書き抜きもあれば、理由などを自分で1行程度にまとめて書く問題、自分の考えを述べるものや問題文全体を要約する問題などもあります。
記述ばかりではなく、知識を問われる問題も出題されています。
慣用句やことわざ、語句の意味などを問われることも多いのです。
文章は全体で6,000文字前後のことが多いので、文中からいかにスピーディーに読み取れるかが重要となるでしょう。
算数
算数は、偏差値に比べて難問が多く出題されます。
2019年からは出題傾向に変化があり、かつて出されていた高難度の問題は少なくなっていて、標準レベルの問題が多くなっています。
大問4~5問というのが定番の出題構成となっていて、計算問題が出題されることは少なかったのですが、2019年からは出題されるようになっています。
すべての問題で、途中式や考え方の記述が求められるのが特徴です。
頻出分野が比較的はっきりとしていて、図形分野は毎年出題されています。
立体図形や面積、相似、展開図などが良く出題されていて、それ以外では場合の数などもよく出されています。
理科
理科は、生物、地学、物理、化学の4分野から大問1問ずつ、計4つの大問が出題されます。
記述問題はないものの、計算問題は出題されます。
物理・化学の分野では、特に計算問題が多いのです。
生物や地学では、知識を問われる問題が中心です。
しかし、それほど難しいマニアックな知識を問われるものではありません。
ほとんどが、基本的な知識さえあれば解くことができるでしょう。
社会
社会は、毎年大問3問という構成で出題されます。
地理と歴史が20点、公民が10点という構成です。
また、3つの分野すべてを問われるような総合問題などは出題されません。
以前は記号選択問題ばかりだったのですが、現在は記述問題も出題されるようになっています。
また正誤問題に関しては、出題者が仕掛けを施してミスリードしようとしているため、それを見抜く力が必要とされます。
合格を目指すなら、どの教科も力を抜くわけにはいきません。
全ての教科に対応できるよう、しっかりと対策をしておきましょう。
特に、勘違いを誘発するような問題には注意してください。
巣鴨中学校の入試対策
では、入試対策ではどういった点に注意すればいいのでしょうか?
各教科の、入試対策のポイントについて解説します。
教科別に必要な対策は大きく異なるので、早めに対策を始めた方がいいでしょう。
国語
まず、国語では知識や読解力、表現力のすべてが問われます。
文法からも出題され、漢字を書く問題もあります。
さらに、本格的な記述問題も出題されるのです。
また、問題文では先ほども言ったように説明文や論説文、随筆などが出題されます。
新書から出題されることが多いため、対策としては新書を多く読むことがおすすめです。
なるべく、段落構成や論理展開が複雑なものを選ぶことで、出題される文章が簡単に思えてくるでしょう。
漢字の書き取り問題は、毎年10問出題されています。
その中には難読漢字も出題されることがあるので、必ずしも全問正解を目指さなくてもいいでしょう。
それよりも、基本的な問題だけは落とさないようにするべきです。
算数
算数は、出題分野がおおよそ共通しています。
そのため、頻出の分野を集中的に対策することで、十分合格できる可能性はあります。
出題されない分野に、時間を費やさないようにしましょう。
算数は難易度こそ高いものの、難問や奇問といわれるような問題は出題されません。
典型題や定番問題などがほとんどなので、繰り返し問題集を解いてパターン等を学んでおくといいでしょう。
また、巣鴨中学校の算数では、途中式や考え方の記述を求められます。
日ごろから、途中式を書くようにしておきましょう。
部分点をもらえるかどうかは基準が決まっているので、その基準に沿って記述できるように練習してください。
理科
理科は、まず基礎知識を固めてください。
一部の分野を詳しく学んでいると、時間のロスになってしまいます。
それよりも、各分野の基礎知識をしっかりと学ぶことが大切です。
分野ごとに、頻出している単元があります。
そういった単元を見つけて、優先的に対策を行いましょう。
また、時折時事問題が出題されることもあるので、日ごろから情報を収集しておくといいでしょう。
社会
社会も、頻出する分野は決まっているため、まずはそれをチェックすることから始めましょう。
理科と比較して、かなり高い知識を要求されることになるでしょう。
記述問題は、内容はもちろんですが漢字で記入することも求められています。
漢字が間違っていた場合は、減点の対象となってしまいます。
無駄な減点をされないよう、注意してください。
まとめ
巣鴨中学校の入試は、応用問題だけではなく、基礎的な問題も出題されます。
そのため、基礎の学習をしっかりとして、素早く解答できるようにしておくことが何よりも重要となるのです。
基礎から応用まで、素早く解けるようにしておきましょう。
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