子どもが中学受験を嫌がったとき親ができること

子どもが中学受験を嫌がったとき親ができること

中学受験には、長い準備期間が必要です。
小学校4年生からスタートした場合で約3年。
その間には、お子さんが受験を嫌がることや、「受験をやめたい」と言い出すことがあるかもしれません。
そのようなとき、親としてはどのように対処すればよいのでしょうか。
落ち着いて対応するためには、ある程度の心構えが必要です。

目次

中学受験の目的を明確にする

まずは、どうして中学受験をするのか、その目的を明確にするためにも、お子さんとよく話し合うところから始めてみましょう。
中学受験の勉強をスタートするときにすでに確認していることかもしれませんが、つい目的を見失ってしまうことは誰にでもあることです。もしかしたら、お子さん自身の中に明確な目的があるというわけではなく「みんなが受験すると言っているから」「お母さんが受けろと言うから」といった理由で中学受験の勉強を始めたということも、あるかもしれません。

中学受験は、長い人生でとらえれば、ひとつのステップです。その先に高校、大学、就職と、さまざまなステップがあります。中学受験だけに目を奪われてしまい、「受験したくない」というお子さんとのコミュニケーションをしっかりとらないでいると、親子関係が悪くなってしまったり、お子さんがやる気を失ったまま自信を喪失したりということにもつながりかねません。このようなことになってしまっては、中学受験の本来の目的を見失ってしまうことになります。

中学受験にポジティブになってもらうための工夫

お子さんが中学受験を嫌がる前に、工夫できることもあります。次のようなことを心がけてみましょう。

受験までのスケジュールを伝える

お子さんが自分で「中学受験をする」と決めたとしても、そのための具体的な生活まではイメージできないこともあるはずです。
そこで大切なのが、受験までのスケジュールを提示することです。合格するためには、塾や家での勉強時間も増やさなければならないし、休みの日でも模試や講習を受けにいかなければならないことがあると、はっきり伝え、お子さん自身にも納得してもらいましょう
このとき、単に言葉で説明するのではなく、受験本番までのおおまかな流れをカレンダー形式で見せたり、1日の過ごし方を時間割にして示したりすると、イメージしやすくなります。

漠然とした説明はNG

お父さんとお母さんはどうしてお子さんの中学受験を決めたのか、なぜ応援しているのか、その理由をきちんとイメージできるように伝えることも大切なことです。「あなたのためよ」だとか「将来のためにいい学校に入っておかなきゃ」というような漠然とした説明では、お子さんは反発してしまうこともあります。中学受験は、合格して終わりではありません。親自身も、中学受験の先を見据えておくことが大切です。

子どもが憧れるようなストーリーを話して聞かせる

上記にも関連しますが、お子さんが具体的な将来像をイメージできるように働きかけることも心がけていきましょう。
実際に志望校に足を運び、学校生活の様子を垣間見ることで自分が通う姿も思い描くこともできます。「この学校に通いたい」という気持ちは、大きなモチベーションになるはずです。

中学入学後の生活、中学を卒業した後の進路など、お子さんにとって興味関心のあることをホームページで調べ、憧れとなるようなストーリーを親子で話し合ってみてもよいのではないでしょうか。中学受験後の生活が見えることで、お子さんのやる気も上がっていくことと思います。

子どもがこんなときには要注意

お子さんに次のような様子が見られたら、注意したほうがよいかもしれません。

塾に行きたがらない

「塾に行きたくない」と言い出したときには、お子さんの心の負担になる理由があります。「そんなこと言わずに行きなさい」などと叱りつけず、気持ちをしっかり聞いてあげることが大切です。
もしかしたら塾の先生や周りの友だちと相性が良くないということがあるかもしれません。あるいは、なかなか成績が上がらずに自信をなくしているのかもしれませんし、塾に行くより友だちと遊びたいということかもしれません。素直に自分の気持ちが語れるように、働きかけていきましょう。

そのうえで塾に問題があると判断されるのであれば、塾を変えたり家庭教師に切り替えたりすることも検討する必要があります。
成績が原因と考えられるなら勉強のしかたをアドバイスしたり、遊びたいのであれば受験の目的を再確認したり、状況に応じて冷静に対応をして解決をはかりましょう。

体調不良が続いている

食欲不振、疲れやすいなど体調不良を訴えてくるときも、注意して見守ってください。塾でのテストや成績などがプレッシャーとなり、体調に影響を及ぼしていることがあります。

精神的に不安定になっている

表情が乏しくなったり、逆に感情の起伏が激しくなったり、精神的に不安定になっている様子が見られたら、さらに注意が必要です。大きなストレスがかかっていることが考えられます。

原因を見極めることも大切ですが、ゆっくりと休ませてあげることも大切です。そのうえで中学受験が原因になっているようだとわかったら、期間を決めて塾を休む、勉強しない日を設定してリフレッシュするなど、心のケアを優先していきましょう。親が焦ったり叱ったりすると、お子さんはますます追い詰められてしまいます。

まとめ

中学受験を決めて動き始めても、本番当日までの間には嫌がることもあります。そのようなときは、どうして受験しようと思ったのかを再確認してみましょう。同時に、何が理由で嫌になってしまったのか、時間をとって話し合うことも大切です。もし、お子さんに心身の不調が見られるときには、そちらのケアを優先することも心がけてください。

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