中学受験における中堅校とは? 特徴や偏差値について説明します

中学受験における中堅校とは? 特徴や偏差値について説明します

中学受験では、レベルの似た学校をカテゴリー分けして「難関校」「中堅校」などと言い表すことがあります。おおまかに志望校を選ぶ際の指針になるグループ分けと考えてよいでしょう。中学受験というと「難関校に挑戦」というイメージが先に立つかもしれませんが、中堅校を受験するお子さまも大勢います。ところで、中堅校とはどのような学校をいうのでしょうか。偏差値の目安や特徴についてお伝えします。

目次

中学受験の「中堅校」とは

「難関校」「中堅校」という言い方がされてはいるものの、実はそのグループ分けに明確な基準があるわけではありません。なぜならば、入試の偏差値は年によって変動するからです。ある年は競争率が高く試験も難しかったのに、翌年は入りやすくなったということが起こります。もちろん、その逆もあります。

また、グループ分けは「難関校」「中堅校」だけではありません。塾によっては「上位校」というカテゴリーを設けたり、さらに細分化したりということもあるようです。そのくらいとらえ方はさまざまで、曖昧なものといえます。

そういった事情をふまえたうえで「中堅校」と呼ばれるのがどういう学校かというと、偏差値50~60程度の学校を指すことが多いようです。ただし、ここでひとつだけ気をつけておきたいことがあります。偏差値の数値についてです。
高校受験を基準にすると、偏差値50はさほど難しくない、どちらかというと入りやすい学校といえるかもしれません。しかし、中学受験と高校受験では、偏差値の意味するところが異なるのです。中学受験の偏差値は、高校受験より10程度は低く表されるとされています。つまり、中学受験で偏差値50の学校は、高校受験でいえば偏差値60くらいのレベルに相当するということです。適切な志望校選択のためにも、ぜひ、このことは念頭に置いておいてください。

中堅校に進学したほうが良いケース

難関校は中学受験生にとって憧れかもしれません。しかし、中学受験=難関校受験ではありませんし、中堅校に狙いを定めたほうが結果的にはよかったというケースもあるのです。具体的に見ていきましょう。

実力が難関校に見合っていない

ひとつは、難関校を目指しているものの、実力が見合っていない場合です。もちろん本人の努力次第で合格することはできるかもしれません。しかし、入学後は、トップレベルの学力を誇る同級生の中で過ごすことになります。成績が思うように伸びないこともあるでしょう。お子さまの性格にもよりますが、通学することに心理的な負担がかかってしまうことも懸念されます。
それよりは、少しランクを落とした中堅校に入学して上位の成績を維持したほうが、お子さまにとっては自信になりますし、気持ち的にものびのびと過ごせるのではないでしょうか。志望校選びでは「合格」だけを見据えるのではなく、その後の学校生活もイメージしておくことが大切です。

その学校に魅力を感じる

私立中学校には、それぞれに建学の精神や教育理念があり、それにそったカラーがあります。偏差値や進学実績も大切ですが、語学教育に力を入れている、少人数制で面倒見がよい、スポーツで全国レベルの成績を誇るなど、その学校でしか得られないものに魅力を感じているのであれば、中堅校という枠にとらわれずに狙いを定めてみることをおすすめします。中高一貫校や大学の付属校であれば、その後の受験からも解放されますし、学校生活がより充実したものになるのではないでしょうか。

公立校に不安がある

地域によっては、通学区の公立中学校が荒れていて通わせるのは不安という親御さんも多く見受けられます。このようなケースも、ぜひ中堅校の受験を視野に入れてみましょう。
中学生は多感な時期ですし、人間的にも大きく成長する時期です。不安を抱えながら地元の中学校に通わせるよりは、お子さまの実力でも入れるレベルの中堅校に進んだほうが、親子とも安心して過ごすことができます。

志望校を決める際は学校の雰囲気を知ることが大切

志望校をしぼり込む際は、偏差値だけにとらわれないように心がけてください。偏差値は入学できるか否かの目安を示すものであり、学校の本質や特色を表すものではないからです。入学したときに、楽しく通えそうか、お子さまらしく過ごしながら成長できそうかといったことも含め、多角的に検討してみてください。

そのためには、学校の教育方針を理解し、実際に通学する生徒の様子や学校の雰囲気を知ることが大切です。まずはホームページや取り寄せたパンフレットに目を通してみましょう。さらに、オープンキャンパス、文化祭などに足を運び、学校の空気を味わってみてください。学内での生徒の態度、登下校の様子なども参考になります。
トータルで「この学校に行きたい」と思える学校を見つけ出してください。

まとめ

中学受験に際しての「中堅校とは?」という疑問にお答えしました。志望校を「難関校にするか中堅校にするか」で悩んだときには、ぜひお伝えした内容を参考に検討してみましょう。中学3年間の学びは、その後の高校・大学生活にも大きく関わってきます。「難関校」「中堅校」というくくりではなく、教育方針などもチェックしながら、お子さまに合った学校を見つけてください。

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