どう対処する? 小学生が学習塾に通う際によくあるトラブル
中学受験の合格、苦手科目の克服など目標を持って通い始めた塾。楽しく元気に通うことができればベストなのですが、時として思わぬトラブルに遭遇することがあります。そこで、小学生が塾に通う際によくあるトラブルについて、対処法をまとめました。どのようなことが起こるのか、そのときどうすればよいのかがわかっていると、いざというときも安心です。
目次
子ども同士のトラブル
はじめに、塾に通う子ども同士のトラブルとしてよくある事例を見ていきましょう。
授業を邪魔する子どもがいる
子どもたちはやる気を胸に秘めながら静かに講義を受けている……と思いきや、授業の邪魔となる行為をする子どもも意外と多いようです。
授業中になんだかんだと話しかけてきたり、後ろからちぎった消しゴムを投げたりなど直接的に邪魔をする子もいれば、先生の問いかけに意味のないチャチャを入れたり、自分ばかりが答えて主導権を握ったりというかたちで邪魔をする子も。
そのような子の存在をお子さまが訴えてきたときには、まずは塾長や担当講師、事務局に相談してみましょう。隣や後ろの席の子がちょっかいを出してくる場合は、席替えをお願いしてみることも解決策のひとつです。
授業の邪魔をする子どもに関しては、講師の力量もありますし、すぐに改善されるというわけにはいかないかもしれません。しばらく経過を見てみましょう。授業がスムーズに進むようになればよいのですが、思ったほどの効果が見られないこともあります。
その場合は、同じ塾が経営する近隣の教室に移る、塾そのものを変えるなど、環境を変えるということを検討してみてもよいかもしれません。塾の中には「指名された子ども以外は発言しないこと」というルールを決めているところもあります。資料をよく読み、可能であれば体験授業、授業見学などに参加して教室の雰囲気をつかみ、お子さまにとってストレスのない塾を選び直してみましょう。
子どもがいじめられる
勉強ができる子に対して、やっかみから心ない言葉を浴びせる子がいるようです。やんちゃな子が、性格的におとなしい子をターゲットにして暴言を吐くなどのいじめも見受けられます。いじめる側の背景には、思うように成績が伸びない、志望校に合格できそうもないなどメンタル面での事情があることも多いのですが、だからと言って見過ごすわけにはいきません。
お子さまの話を聞きながら「まともに相手にしない」などの対処法を伝えつつ、やはり塾にきちんと事情を話して相談するようにします。たいていの塾は、教室での様子を気にかけて声をかけてくれたり、いじめをする子に働きかけてくれたりするはずです。
残念ながらそれでも事態がよくならず、お子さまが通塾をいやがるようなときには、お子さまのストレス軽減のためにも、塾を変えることも検討してみましょう。
例えば頻繁にクラス替えをする塾であれば、クラスのメンバーは流動的になります。勉強を頑張ることで成績が上がり、いじわるな子どもと離れられたら一石二鳥ではないでしょうか。
送迎のトラブル
小学生の通塾では、送迎のトラブルも起こりがちです。
送迎場所のトラブル
子どもの安全確保のために、車で送迎をするご家庭もあります。ただし、塾の前での車の乗り降りは危険ですし、路上駐車で道がふさがれると近隣の方にとっては迷惑な行為です。目にあまるときは塾に苦情が寄せられることもあるため、車での送迎は認めないというルールを定めている塾もあります。
ただ、家庭の事情により車での送迎が必要ということもあるかもしれません。その場合は、少し塾から離れた広い場所で待ち合わせをするなどして、塾にも近隣の方にも迷惑がかからないようにすることが大切です。
電車通塾のトラブル
電車やバスを乗り継いで塾に通う場合は、その途中でトラブルに遭遇することもあります。例えば、事故などで電車が止まってしまうこともあるでしょう。帰りは、最寄り駅まで塾の職員が送り届けてくれたとしても、そこから先は子どもひとりです。うっかり乗り過ごしてしまうこともあるかもしれません。
そのようなときの対処法としては、携帯電話を持たせる、近所の友だちと一緒に通わせるといった方法が考えられます。携帯電話は、連絡ツールとしてはもちろんですが、親が子どもの位置情報を確認することもできて便利です。
もし携帯電話を持たせたくないというのであれば、連絡手段として常に小銭を持たせ、公衆電話の使い方を教えておきましょう。公衆電話での連絡は、災害時にも役立ちます。
電車が止まったときなどの対処法、待ち合わせ場所などについて、あらかじめ親子で話し合っておくことも大切です。
ママ友に送迎を頼まれる
ママ友に送迎を頼まれ、一度引き受けたら何度も頼まれるようになった……という話もよく耳にします。
頼まれることが気持ちの負担になってきたときには、勇気をもって断ることも大切です。ポイントは、「事情があって、遠回りして帰ることになった」「万が一事故を起こしたりしては申し訳が立たないので」などの理由とともに、「ごめんなさいね」のひと言を添えること。よほどのことがなければ相手もわかってくれると思います。
金銭的トラブル
塾と金銭面でトラブルになってしまうこともあります。
退塾の際の金銭トラブル
よくあるケースが、納入した費用が戻ってくるかと思ったら戻ってこないなど、塾をやめるときの金銭面でのトラブルです。
このトラブルを回避するためにも、退塾を考え始めたら、契約書類を読み返し、退塾の申し出の期限、費用返還の取り決めについて確認しておきましょう。入塾の際に、疑問点をそのままにしないことも心がけてください。
まとめ
小学生が塾に通う際によくあるトラブルと、その対処法についてお伝えしました。この記事を参考に、トラブルを未然に防ぎ、何か起きたときには速やかに対処していただけると幸いです。もしも、何らかの事情により塾に通うことができなくなった場合は、ぜひ家庭教師も検討してみてください。お子さまのために、よりよい勉強法を探していきましょう。