首都圏模試(通称:しゅともし)」について解説します

首都圏模試(通称:しゅともし)」について解説します

中学受験を目指していると、様々な模試を受けることになるでしょう。
模試は、志望校判定には欠かせません。
模試の種類は多いのですが、その中でも特に重要な模試は、3大模試と言われています。
今回はその3大模試の1つ、首都圏模試(通称:しゅともし)について解説します。

首都圏模試とは?

模試というのは、どこかの団体が母体となって実施しています。
中学受験の模試は、ほとんどが中学受験対策の指導をしている大手の塾が母体となっています。

実際に、3大模試と言われているうちのひとつは首都圏模試ですが、残りの2つはそれぞれ、四谷大塚と日能研の大手の塾が実施しています。
それらの模試を受けるのは、外部生もいるものの、多くはその塾に通う生徒です。

そのため、受験する生徒には若干の偏りが出ることもあるのです。
しかし、首都圏模試は他の2つとは異なります。
実施している母体は株式会社首都圏模試センターで、塾とは何ら関係ないため、幅広く受験しています。

そのため、首都圏模試は首都圏最大の公開テストとなっています。
統一合判とも言われるテストで、志望校選択の判断材料として受験する人が多いのです。
また、このテストを受けることで、自分の苦手分野も把握できます。

首都圏模試は、年間6回にわたって行われます。
毎年、4月、7月、9月、10月、11月、12月に実施されています。
また、これ以外にも5年生向けの統一合判や小6、小5向けの難関校受験を見据えた最難関模試や公立中高一貫校模試など、志望校を絞り込んでいる人向けの模試もあります。

首都圏模試の内容

首都圏模試のスケジュールは、以下のようになっています。

時間割 午前の部
入室 8:15~8:40
受験票回収 8:50~9:00
国語 9:00~9:50
算数 10:00~10:50
2科目受験終了
理科 11:00~11:35
社会 11:40~12:15
4科目受験終了

国語・算数(各50分・150点満点)
理科・社会(各35分・100点満点)

個々では午前中に実施される際のスケジュールを記載しておりますが、場合によっては、午後に実施されることもあります。
また、2020年は自宅での受験も選択できるようになっていました。

第1回(4月実施)と第2回(7月実施)のそれぞれの出題範囲は、以下のようになっています。
また、第3回以降は総合問題となっているため、全ての範囲から出題されます。

  第1回出題範囲 第2回出題範囲
国語 物語文・小説、論説・説明文、随筆、主語・述語・修飾語、漢字・熟語の知識、ことわざ・慣用句、故事成語、敬語の知識など 物語文・小説、論説・説明文、随筆、詩・短歌・俳句、漢字・熟語の知識、助動詞・動詞、敬語の知識など
算数 整数・小数・分数の仕組み・四則計算、数の性質、規則性、場合の数、面積を求める問題、角度を求める問題、角すいと円すい、仕事算、食塩水の問題、時計算、通過算、年齢算、集合算 整数・小数・分数の仕組み・四則計算、数の性質、規則性、場合の数、面積を求める問題、角度を求める問題、面積と辺の比、平面図形の移動・回転
比と比の性質、ニュートン算、水量変化とグラフ、流水算、倍数算
理科 星座早見の使い方、動物やヒトの体のつくり、電磁力、気体の性質 生物どうしのつながり、季節と太陽、光と音、力のつりあい、水溶液の性質
社会 日本地理総合、日本の歴史(平安時代までのまとめ、鎌倉時代、室町時代、安土桃山時代) 日本地理総合、日本の歴史(江戸時代までのまとめ、明治時代、大正時代、昭和時代、戦後の民主化)

各教科の特徴:算数

数は、配点が1問5点の小問が30問出題されるという形式で出題されています。
問題の難易度は様々で、正答率が90%を超える問題もありますが、一方では正答率が1桁、あるいは1%未満という問題もあります。

平均点は60点から80点ほどと、満点の150点の約半分とされています。
特徴としては、正答率が高い問題も低い問題も、どれも一律で配点が5点ということです。
つまり、簡単な問題は確実に正解しなくてはいけません。

その上で、難問もできる限り正解できるようにしておきます。
そして、間違えた場合は模試が終わってから、どうやって解くべきかを一から学び直すことが大切です。
簡単な問題は誰でも解けるので、難しい問題をどれだけ習熟できるかがライバルとの差につながります。

各教科の特徴:国語

国語の場合は、主に読解問題を中心に出題されます。
配点も、1問につき1点から最大5点とバラバラで、5つの大問で合計5前後の小問が出題されるという形式になっています。

1つの大問は漢字の書き取りで、8~10問ほど出題されることが多く、配点は1問2点です。
毎年、1問か2問は難しい漢字が混じっていますが、それ以外は半数以上が正解しています。

国語の平均点は80点から100点ほどと、算数よりやや高めになることが多いようです。
ただし、文章題は3000文字前後とかなり文字数が多いので、個々の正答率が低ければ平均点もかなり下がってしまうため、文章題の難易度が重要となっています。

各教科の特徴:理科

理科は、受験時間が35分と算数・国語より短く、大問も4問ほどです。
しかし、小問は算数よりも多いため、時間配分が重要となります。
特に、いくつか正答率がかなり低い難問があるので、それに時間を使い過ぎないように気を付けなくてはいけません。

平均点も、100点満点中50点前後と半分解けるかどうかがカギとなっています。
模試の結果を見ると、半数以上が正解している問題はそれ程多くありません。
さらに、大問のうち一つを半数近い受験生が無解答で終わっているため、解ける問題の取捨選択をしなくてはいけません。

各教科の特徴:社会

社会も理科と同じく、時間は35分で100点満点です。
大問も4問ですが、小問はかなり多く50問近く出題されることもあります。
ということは、1問につき40秒程度で解答しなくてはいけないのです。
平均点も、40点前後とあまり高くありません。

社会の場合、知っているかどうかが重要であり、考え込んで応える問題はそれほど多くありません。
そのため、まずはすぐに分かるところを埋めていき、残りは分かりそうなところから解答していくという、順位付けが大切になってきます。

思い出すための時間が少ないので、高得点を目指すなら反射的に答えが思い浮かぶほどしっかりと暗記する必要があるでしょう。
社会では、間違えやすい漢字も度々登場するため、その点にも気を付けましょう。

模試が終わってから

首都圏模試はあくまでも模試なので、受けることそのものが目的ではありません。
その結果を見て、志望校や勉強方法について考えるのが主な目的です。
そのため、模試が終わってからが本番ともいえるでしょう。

首都圏模試では、最初に志望校をいくつか記入します。
それに対して、模試の結果から現時点の合格率を判定してくれます。
目標は、受験直前までに合格の可能性をなるべく高めることとなるでしょう。

単に学校ごとの合格率を判定するのではなく、試験方式が複数ある場合はそれぞれの試験での合格率を判定してくれます。
例えば、一般入試であれば合格率は40%だけれど、思考力入試なら70%という結果になることもあります。

同じ志望校の受験生の中で、自分がどのくらいの位置にいるのか、またどんな弱点があるのかもわかります。
第一志望校が同じ人たちが、何処を併願しているのかということや、志望校の順位なども記載されているので、受験について考える上でとても参考になるでしょう。

まとめ

首都圏にいる受験生なら、首都圏模試は非常に参考になるため、受験をお勧めします。
自分の弱点の把握や、同じ受験生の中での自分の位置なども分かるので、今後の受験対策の参考にもなります。
模試の結果を見て、自分の弱点を把握して受験本番に備えましょう。
首都圏で中学受験対策の家庭教師をご希望の方は、是非一度、代々木進学会にご連絡下さい。
お電話・メールどちらでもお問い合わせ頂けます。
講師一同、お待ちしております。


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