近くの個人塾と遠くの有名塾どちらがいい? 通いやすい距離についても説明します
中学受験を目指すお子さまの塾を探すとき、まず決めなければならないのが、近くの個人塾を選択するか、距離は遠くても大手の有名塾を選択するか――ということではないでしょうか。親としても迷うところですが、大切なことは、それぞれの特徴やメリットを把握して、お子さまに合った塾を選ぶことです。この記事では、塾ごとの特徴、通いやすい距離について解説します。
目次
個人塾の特徴
はじめに、個人塾の特徴から見ていきましょう。
地域密着型の個人塾の特徴
地域密着型の個人塾の特徴は、少人数制で子どもに目が行き届くこと、カリキュラムに対して柔軟な対応ができることといえます。
大手有名塾では、決められたカリキュラムや流れにそって授業を展開しますが、個人塾の場合は、塾長の裁量によって自由な授業をすることが可能です。
地域密着だからこそ運動会など小学校のイベントごとも把握できますし、日程に配慮して授業時間を組みかえることもできます。そのようなフレキシブルな対応ができるのは、個人塾の強みといってよいでしょう。
また、大手の受験塾がひしめく中で個人塾として生き残っているということは、それなりの指導力がある証でもあります。実際、周辺エリアの受験校に関しては、大手塾以上に情報を持っていることもあるようです。
近くの個人塾に通わせるメリット
大手有名塾に比べ、子どもの個性や理解度、小学校の行事などに合わせて指導してもらえることは、大きなメリットといえます。
もうひとつのメリットは、近所ゆえに通うのがラクなことです。同じ小学校の友達が通っていれば学校の延長のような感じで過ごせますし、知らない子どもたちの中で萎縮するといった心配もありません。
近くの個人塾に通わせるデメリット
大手有名塾の場合は科目ごとに先生が変わりますが、個人塾は基本的に塾長しかいません。子どもとの相性が合わないと、通塾が逆効果になってしまうこともあります。個人の相性が大きく影響することは、デメリットのひとつかもしれません。
また、塾で友だちとのトラブルなどが発生すると、近隣であるだけに、学校生活や親同士の関係に影響が及ぶことも懸念されます。これもデメリットといえそうです。
大手有名塾の特徴
次に大手有名塾の特徴についてです。
大手有名塾の特徴
大手塾の特徴のひとつは、出題傾向を分析して把握するなど、受験に関する情報を徹底的に集めていることです。塾を卒業して進学した生徒もいますから、入試動向や面接対策など、具体的な情報を得ることもできます。
授業は、入試から逆算した綿密なカリキュラムにそって進められます。さらに、中学受験での合格というゴールを目指し、多くの子どもたちが切磋琢磨(せっさたくま)しながら学べる環境も大手有名塾の特徴といってよいでしょう。
遠くの大手有名塾に通わせるメリット
大手有名塾のメリットは、たくさんの中学校の受験情報を持っていること、大勢の子どもたちと競争しながら成績アップが目指せることです。
また、希望している中学校が電車通学になる場合は、遠くの塾に通うことで通学の練習にもなります。受験当日も電車に乗って行く場合、通塾で電車に慣れておくことはメリットといえるのではないでしょうか。
遠くの大手有名塾に通わせるデメリット
大手有名塾はカリキュラムにそって授業を進めていくため、授業についていけない子どもに対するフォローが手薄になります。その点は、個人塾とは異なるデメリットです。
また、成績順にクラス分けをしたり、仲間と競争したりというシステムが、お子さまの性格に合わないこともあるかもしれません。大手塾ならではの指導方法が、お子さまにとってはデメリットになる場合もあるということです。
また、個人塾に比べると、授業料が高めになることもデメリットといえるかもしれません。学年が上がるにつれてテストや講習などのオプションが増えますから、家計の負担も増していきます。
その他、電車が混んで通塾が大変だったり、親が送迎をしなければならなかったりということも、遠距離のデメリットといえるでしょう。
塾選びの際に目安となる距離
中学受験のための塾では、通塾時間を「30分程度まで」と考える親御さんが多いようです。もちろん、1時間以上かけて通うケースもないわけではありません。ただ、通塾に時間がかかると、習い事との両立が厳しくなったり、帰宅時間が遅くなって家庭学習の時間が取れなかったりということも生じます。
また距離が遠いと、送迎が必要になることも……。その分、親にも負担がかかります。
まずは親子できちんと話し合い、子どもにとっても親にとってもムリのない距離にある塾を選ぶようにするとよいでしょう。
塾に通うのが難しい場合は家庭教師も検討してみましょう
近くに「ここ」と思う塾がなく、遠距離の塾に通うことも難しい場合は、家庭教師を検討してみてはいかがでしょうか。
家庭教師のいちばんのメリットは、講師が自宅に来てくれることです。通塾の時間がかかりませんから、その時間を有効に使うことができます。例えば、片道30分の通塾でも、往復すれば1時間です。1時間あれば、学校の宿題、読書など、さまざまなことができます。
また家庭教師なら、小学校のイベントごとや家庭の事情に合わせたスケジューリングや、苦手教科や弱点克服に特化して教わるなど、柔軟な指導が可能です。
塾と併用するという方法もあります。塾で理解が追いつかなかった学習範囲を家庭教師にフォローしてもらえれば、自信をもって通えるようになるはずです。
まとめ
個人塾、大手有名塾、それぞれに特徴やメリットがあります。その際、塾までの距離も、大切なポイントです。お子さまの性格、親にかかる負担も考えることを忘れないようにしましょう。通塾が難しいようであれば、家庭教師も選択肢のひとつです。塾との併用も効果的ですので、ぜひ検討してみてください。