サピックスでの効率的な学習方法とは? ノートのとり方も紹介します
難関校に多くの合格者を排出することで知られるサピックスですが、無事に入室できてもその後の学習についていくことは「なかなか大変」という声も多く耳にします。
たしかにサピックスの学習量は非常に多く、さらには成績に基づいたクラス分けが頻繁に行われます。
このシステムについていく力をつけるためには、効率的に学習を進めることがカギとなります。
ノートのとり方もふくめたサピックスでの学習方法について解説します。
目次
サピックスの特徴
はじめにサピックスの特徴を確認しておきましょう。
サピックスでは、その日に使う教材を当日の授業で配布します。
つまり、予習の必要がない……というより、予習をすることは想定されていません。
サピックスの方針は「徹底した復習中心主義」で、その方針に沿った綿密なカリキュラムのもと、授業は進んでいきます。
復習中心とはいえ、配布される教材は成績上位層向けで、かなりハイレベルです。
なおかつ授業のスピードが非常に早く、宿題も多いというのがサピックスの特徴となっています。
もうひとつ、サピックスを語るうえで外せないのが、学力順によるクラス分けです。
しかも頻繁に実施されるため、成績の上がり・下がりが、誰の目に見えやすくなっています。
クラスが上がればよいのですが、下がったときには少しつらい気持ちを味わうシステムかもしれません。
サピックスで使用する教材
次に、サピックスで実際に使われている教材について見ていきましょう。
教材はオリジナルで、入試問題を研究した成果を反映しながら、サピックスの講師やスタッフが作成しています。
デイリーサピックス
ふだんの授業で配布して使用する教材が『デイリーサピックス』です。
教科によってはカラー写真をふんだんに使用するなど、子どもたちが興味関心を持てるような工夫が施されています。
デイリーサポート
デイリーサポートは、授業と家庭学習のための教材です。
表と裏にまったく同じ問題が載っていて、表を授業、裏を家庭学習で解くというシステムで、反復学習により学力の定着をはかることを狙いとしています。
問題は難易度別にA~Eまで★の数で示されていて、★3つのEはかなり難しい問題となっていますが、サピックスの中で上位クラスを目指すのであれば、解けるようになることを目標としましょう。
基礎力トレーニング
『基礎力トレーニング』は、サピックスが家庭学習のために毎月配布している教材です。
4年生と5年生は算数と理科、6年生は算数のみで、10分前後の時間をかけて10問の問題に取り組むつくりになっています。
デイリーチェック
『デイリーチェック』は、前回の授業内容を確認するためのテストで、当日の授業の初めに行われます。
対象となるのは4年生から6年生までの4科目すべてで、目的は授業での学習の理解度や定着度を確認することです。
サピックスでの効率的な学習方法
質も量もレベルの高いサピックスでの学習ですが、次のようなことを心がけて効率的に進めていきましょう。
塾の基本方針を理解した学習サイクルを作る
サピックスにおける指導の基本方針は、思考力と記述力を養うことにあります。
中学受験で問われるのは「問題に対する考え方やものの見方」であり、それを「どのように表現するか」が重要だからです。
本質的な学びの楽しさを知れば人間的に成長できるということも、サピックス指導の基本です。
そういったことから、授業内容はかなり難しいというのが現実です。
授業だけでは理解が追いつかない面もあるので、サピックスでは家での復習が必要不可欠です。
授業に合わせた家庭学習のサイクルを作ることが、効率的な学習のカギとになります。
家庭学習では、毎回の授業で配布されるデイリーサピックスとデイリーサポートを利用し、授業で教わったことは、できるだけ当日中に復習するようにします。
復習したうえで次回の授業で実施されるデイリーチェックに臨みましょう。
デイリーチェックは、デイリーサピックスとデイリーサポートをしっかりこなせば確実に点数を取れるようになっています。点を取れるということは、力がついている証拠です。
マンスリーテストで点をとったときの気持ちを覚えさせる
1カ月の学習のまとめテストとして位置づけられているマンスリーテストは、出題範囲がわかっていますから、学習の成果が得られやすいテストともいえます。
毎日の復習をこなし、テスト前に苦手なところを中心に復習すれば学力の基礎ができてきますから、高得点も夢ではありません。
マンスリーテストで良い点数を取った喜びが、さらなる学習意欲へとつながっていきます。
ノートのとり方を工夫する
ノートというと、どうしても先生の板書を書き写すことのみに集中しがちですが、自分の考え、疑問点なども一緒に書くようにしてみましょう。これが、思考力を伸ばすきっかけになります。
また、問題を解いたら、答えだけではなく、考えた道筋や解き方も必ず残しておくことが大切です。
なおサピックスでは、上記のことが自然にできる専用ノートを販売しています。教科ごとに揃っているので、ノートを購入して利用してもよいのではないでしょうか。
まとめ
サピックスでの学習を効率的に進める方法をお伝えしました。「復習が大切」と謳っているサピックスですから、やはり家庭学習が重要なポイントといえます。
そのカギのひとつが、ノートのとり方ではないでしょうか。サピックスで販売されている専用ノートを使うなどの工夫をして、家庭学習に役立てていきましょう。