中学受験に向けた見直しは、教科書の目次に注目しよう
中学受験も、いよいよ本番が迫ってきています。
ここまでくると、今までの勉強の復習に力を入れる人も多いでしょう。
しかし、限られた時間の中で、効率的な復習方法を考えていかなければいけません。
その場合、教科書の目次を利用すると効果的に復習できます。
そのやり方について、解説します。
効率のいい復習のやり方は?
受験が近づいてくると、新しい問題に取り組むよりも今までの勉強の復習をしていくことが大切になります。
しかし、これまで長い時間をかけて学んできたことを、すべて復習しようと思っても時間が足りないのは当然です。
そこで必要なのが、効率よく復習する方法です。
その時に活用したいのが、教科書や参考書、問題集の最初にある目次です。
まずは、そのコピーを用意することから始めましょう。
コピーを用意したら、親子で一緒にその見出しを見て、それぞれどんなことをやったのかを思い返していきます。
もし、それだけでは思い出せない場合は、きちんと内容まで確認してください。
例えば、算数なら何を計算するためのもので、どんな問題があって、特にどんなところに力を入れていたのかを確認します。
そうして、しっかり理解したもの、今一つ理解できなかったもの、おおよそ理解したというものに分け、それぞれ印をつけていきましょう。
これによって、復習の重要度がわかります。
今一つ理解できなかったものを優先して、次はおおよそ理解できなかったものと順に進めていき、時間がある場合は理解できたものももう一度確認していくのです。
最初から全部復習していくと、すでに理解したものであってもまた問題を解いていくことになるので、時間の無駄です。
それよりも、しっかりと解けていないものを解けるようになることを優先しましょう。
また、今一つ理解できなかったものの復習をしようとして、時間がかかりそうならおおよそ理解できたものを優先してもいいでしょう。
全部を完璧に解けるようになる必要はないので、確実に解ける範囲を広くすることを優先するのです。
目次が思い出すきっかけに
たくさんのことを勉強していると、重要度が低いものや最初のほうに勉強したことは、忘れてしまいがちです。
解き方などは思い出すことができても、詳しいことはすぐに出てこなくなるのです。
目次というのは、それを思い出すきっかけになります。
重要なキーワードが簡潔に書かれているので、それがどんな内容だったか、何のための勉強だったのかがわかりやすいのです。
忘れたというのは、何も完全に頭の中から消えているわけではありません。
奥のほうには残っているので、目次をキーワードとして頭の中を検索し、かつての記憶を引っ張り出すことができます。
月2回くらいのペースで定期的に目次を見て、重要と思えるところは繰り返し確認しましょう。
そうすれば、受験までの間は重要事項として、脳の表層的な部分にとどまり、すぐに思い出せるようになるでしょう。
単元ごとに、隅から隅まで復習するとなると、かなりの時間がかかります。
しかし、目次を見てどんなものか、入り口にあたる部分だけでも復習すれば、それをきっかけにより深いところまで記憶が呼び覚まされていきます。
目次と問題を見ても、詳しい内容や問題が思い出せないようなときは、その部分の復習が必要ということです。
そうやって、復習の優先度が高いものを選んでいくのです。
思い出す時も、それほど詳細に答える必要はありません。
例えば図形なら、どんな図形の問題が出題されていたか、その場合の計算式はどのようなものか、ということが思い出せればいいでしょう。
そうやって、次々と進めていってください。
大切なのは、広い範囲を確認して、理解度を確認していくことです。
繰り返し何度も確認するので、詳細までは必要ありません。
あまり、一つのところに時間をかけないように気を付けましょう。
対話しながら復習することで、自主性を持たせる
一度学んだことを復習するのは、小学校だけではなく中学、高校と進んでも大切です。
学ぶ内容はどんどんと複雑になり、復習のポイントも増えていきます。
そのため、もっと複雑なことを学ぶようになってから復習の習慣を身につけようと思っても、なかなか身に付きません。
なぜなら、効率的で高い効果を持つやり方を知らないので、時間がかかるからです。
毎日、長い時間をかけて習ったところを復習していると、ふと忙しいときなどに復習が間に合わず、どんどんとその習慣が失われていきます。
しかし、目次を見ながら復習していくというやり方であれば、数週間分をまとめて復習しても間に合います。
なぜなら、本当に復習するのはごく一部だからです。
その空いた時間を、また別のことに使えばいいのです。
テスト直前に、慌てて復習するようではだめですが、本当に見についているかを確認するためにも、少し時間をおいてから復習するというのはいいやり方でしょう。
勉強は、長い時間をかけてやるよりも、短時間で効率よく進める方がいいのです。
ちなみに、復習のやり方としては、自分で目次を見て思い出していくよりも、親がその目次を見て問いかけて、子どもに答えてもらうというやり方のほうがいいでしょう。
その方が、効率的に行うことができます。
自分で、目次の言葉を見て記憶を呼び覚まそうとしても、なかなか出てこないことがあります。
しかし、外部から問いかけることで、記憶は蘇りやすくなるのです。
そのため、対話形式で復習するというのは有効な手段といえます。
しかし、気を付けたいのが思い出すまで聞き続けない、ということです。
しっかりと勉強したはずのことでも、なかなか思い出せないことがあります。
それを思い出させようとしつこく問い続けると、プレッシャーからなかなか思い出せなくなることもあります。
復習は、思い出させるために行うのではなく、思い出すことができるかどうかを確認するためにやっている、ということを忘れてはいけません。
思い出せなかったら、そこを重点的に復習するだけです。
理解できているところなら、何問か解いていけばすぐに思い出すでしょう。
中学受験では、子どもが何を学習するのかを親がすべて整えていることもあります。
しかし、それでは自主的に勉強しているとは言い難く、子どもにとってもやらされているという気持ちが強くなるでしょう。
自主的に勉強している時と、勉強を強制されている時では効率の違いが明らかです。
自主的に勉強していれば、問題を解けるようになるのが楽しく感じます。
しかし、強制されている場合は、とにかく問題さえ解ければいいという姿勢になるので、解いた後ではやり方を忘れやすくなってしまうのです。
この復習方法で重要なのは、親が聞き役になるということです。
子どもがどのくらい勉強を理解しているか、どう感じているのかを知ることで、そこからどのように復習すればいいのかについて、アドバイスができるようになれればベストです。
子どもにとっても、自分がどこまで理解しているのかを把握して、これまでの勉強の成果を実感することができるので、自信が持てるでしょう。
受験の合格に向けて、親子二人三脚で取り組みましょう。
まとめ
復習は、勉強したことへの理解をより深めるために大切なことです。
一度ではなかなか覚えられないことも、繰り返し勉強することで頭の中にしっかりと定着していくのです。
それは、中学受験を終えてからも重要になってくる力です。
今後のことも考えて、効率的に復習する方法を身につけておきましょう。
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