語彙力を身につけるおすすめの方法とは?
文章問題を読んでいて、何を聞かれているのかスムーズに理解できないという人は珍しくありません。
そういう人は、国語の成績も伸び悩みやすいのですが、なぜでしょうか?
その原因は、語彙力不足にあります。
では、語彙力を身につけるにはどうしたら良いのでしょうか?
語彙力の必要性
語彙力の必要性について、感じたことがあるでしょうか?
日常生活では、普通に会話できているのですから、最低限必要な語彙はみなさんも持っているでしょう。
しかし、時にはそれ以上の語彙が必要になることもあるのです。
語彙というのは、扱うことができる言葉のことをいいます。
語彙力が高いということは、多くの言葉を扱うことができるということです。
それが多ければ多いほど、豊かな表現が可能となるでしょう。
例えば、色を表現するときを考えるとわかりやすいでしょう。
赤系統の色を表現するとしても、単に赤だけでは表現として不足することがあります。
えんじ色や朱色、紅葉色、薔薇色など、細かく分けると非常に多くの色が赤として表現されることになります。
もっと言うと、ピンクという語彙がなければピンク系統も赤と表現されることになるでしょう。
語彙力が少ないということは、表現力や理解力が足りなくなるということでもあるのです。
また、日常会話をスムーズに進めるためにも、語彙力は必要です。
自分と相手の語彙は、共通しているとは限らないので、会話の中で何気なく発した言葉が相手に伝わらないこともあるのです。
その時に、語彙力が高ければ相手にわかる言葉へと言い換えることもできるでしょう。
そして、文章問題を解くには語彙力が高ければ有利になります。
わからない言葉があっても、文の前後からその意味を類推することはできます。
しかし、それには時間がかかりますし、何よりも正確な意味とは限りません。
正しく理解するには、語彙力が必要となるのです。
そのため、スムーズに勉強するには語彙力が必要となるのです。
といっても、語彙力を増やすにはどうしたらいいのでしょうか?
実は、おすすめの方法があります。
語彙力を増やす方法とは?
赤ん坊は、日常の会話から言葉を覚えていきます。
つまり、語彙力は日常会話から増えていくものです。
しかし、その内容には限りがあり、また話す相手が同じならある程度まで語彙が増えた時点で頭打ちとなります。
誰しも、自分が覚えている語彙を残さず使って会話しようとは思わないでしょう。
日常において、使われる語彙というのはごく一部でしかなく、また相手に理解できる言葉で話そうと思えば、それほど複雑な言葉は使わなくなります。
それ以上に語彙を増やすには、まず普段から話をする相手を増やす必要があります。
人によって表現方法は様々なので、話し相手が増えればそれだけ使われる言葉の種類は増えることになるのです。
特に、若者とお年寄りではかなりの違いがあるでしょう。
日常会話以外の語彙を増やすには、入手する情報を増やすことが大切です。
それはテレビや動画を見る、あるいは小説や漫画などを読むことが近道でしょう。
特に、多くのジャンルのものを見るのがおすすめです。
ただし、このような情報源はたとえわからない言葉があっても、それをわかりやすく言い換えてくれることはありません。
ですから、わからない言葉があったときにはとにかく調べてください。
辞書、あるいはネット検索でその言葉の意味や使い方を知ったら、あとはそれを実際に使ってみましょう。
その言葉を使う文章を自分なりに組み立ててみて、実際に会話の中に織り交ぜて使えるようになれば、その分語彙力が高くなったということです。
漢字の勉強をすると、その中には熟語も含まれます。
熟語の意味や同義語、対義語などを調べていくことも、語彙力を増やすには役立ちます。
同義語であっても、使われるシーンによってはふさわしいものとそうではないものがあるので、その違いを知ることも役立つでしょう。
ある程度語彙力が増えたら、今度は難しい表現をしている文章を簡単な表現に換えてみる、ということをやってみてください。
語彙力が足りなければ、文章の意味を変えずに言葉だけ変化させることは難しいのです。
そして、受験の文章問題に特化して語彙力を増やしたい場合は、とにかく多くの文章問題を解いてみましょう。
ただし、その時はもんだいそのものを解くのではなく、問題文の意味を正確に把握することを念頭に置いて考えてください。
問題文の中には、正確な意味が分からなくてもなんとなく聞かれていることはわかる、というものも少なくありません。
だからといってさっそく答えを求めるのではなく、その問題文の意味を正確に理解することを目標とするのです。
これには、ひっかけ問題を見破りやすくするという効果もあります。
ざっと読んだときに誤解されやすい表現をしている問題文も、しっかり読むと実は違う意味ということがあります。
問題文の内容を正確に把握することができれば、そのようなひっかけにも対応できるようになるのです。
また、同じような問題ばかりにならないように注意しましょう。
例えば、同じ出版社のオリジナル問題集ばかりを解いていると、出題者が同じ人ばかりになることがあります。
そうなると、文章の癖が同じものになりがちなので、多様な文章問題に対応できなくなってしまいかねません。
それよりも、幅広い問題にチャレンジしてみましょう。
そうすると、同じような問題でも違う表記をしていることがあるので、より多くのパターンに対応できるようになるのです。
そして、わからないことがあればまず自分で考えてみて、それから辞書で調べるか、あるいは大人に聞いてみましょう。
自分で考えたことがあっていれば印象に強く残り、間違えることはありません。
そして、考えたことが違っていた場合は、すぐに正しい意味を知ることで認識を差し替えるのです。
考えた意味が違った場合は、思い込みを防ぐために正しい意味を何度か口に出しておくのがおすすめです。
そうすることで、インプットとアウトプットができるので、頭に正しい意味が残りやすくなります。
必要な語彙を得るために
先ほど、語彙を増やすための方法として小説や漫画などを読むことをおすすめしましたが、その際は読むものの内容、想定される年齢層などに注意しましょう。
例えば、読者として想定されている年齢層が低いものであれば、なるべく簡単な言葉で書くように気を使っていて、語彙が増えることにはつながりません。
読書の習慣がない場合、まずは文章を読むという習慣をつけるためということなら平易な文章で書かれているものを読むことは悪くありません。
しかし、それに慣れてきたころには、もっと難しい文章を読むようにしましょう。
自分の年齢よりも、少し上の年齢向けのものを読むようにすると、より多くの語彙や漢字を学ぶことができるでしょう。
しかし、あまりに上の年齢向け、大学生向けや大人向けのものを読もうとしても理解できないことが多いので、無理はしないようにしましょう。
大切なことは、どのくらいの語彙力を得たいのか、ということです。
何も、専門的な文章まで読解できるほどの語彙力を身につける必要はありません。
大人なら、ビジネス上の会話をスムーズにするための語彙力を必要とするでしょうが、子どもなら問題をスムーズに解くための語彙力を身につければ十分でしょう。
そのために必要な語彙力と、現在の語彙力から不足している部分を考えて、それを身につけるための方法を考えましょう。
まとめ
大人であっても、語彙力が不足していると感じることはありますが、子どもならなおさら不足しやすいものです。
一朝一夕に増えるものではありませんが、努力すればその分増えていくものではあるので、意識して取り組んでいくことが大切です。
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