小学校が休校になった今、自宅ではどう学習を進めるべきか?

新型コロナウイルスの影響で、全国の小学校が一斉に休校することとなりました。
中には、休講の日程が異なっている小学校や、休講しない地域もあるものの、ほとんどの小学校は一足早く春休みに突入することになります。
しかし、そうなると今後、学校ではなく家で勉強を進めていく必要が出てくるでしょう。
自宅での学習は、どのように進めるべきでしょうか?

休講だからといって、勉強は休めない

新型コロナウイルスの感染を防ぐためとはいえ、発表から休校の実施までほとんど間を空けずに実行された今回の休校は、教師だけではなく親御さんや児童も、戸惑うことが多いでしょう。

春休みは、通常であればあまり宿題が出されることはなく、主にそれまでの復習や新学年に向けた準備をします。
しかし、それまでの間はきちんと授業があり、その学年で学ばなくてはいけない部分はきちんと終わらせておくものです。

授業をどう進めていくのかはすでに決まっているもので、そのスケジュールに沿って進行していくものです。
しかし、こうして急な休みになってしまうと、そのスケジュール通りに進められなくなり、どうしても習っていないところも出てきます。

もっと早くから予定されていれば、学校としても事前に自宅学習用のプリントなどを用意しておいて、自宅で学習させることもできたはずです。
しかし、今回はあまりに急な話なので、そのような準備ができた学校はほとんどないでしょう。

教科書は手元にあるので、基本的にはその教科書の内容に沿って自宅で学習していく事になります。
しかし、いきなり教科書を見て、理解しろというだけで済むなら、そもそも授業を受ける必要がありません。

学習速度にも問題が生じます。
学校の時間割に従って進めていってもいいのですが、この日は何ページ進める予定なのか、問題を分かりやすくするための教材が必要になるのかなど、家庭では判断が難しい点も少なくありません。

また、子どもが学校の勉強をするのであれば、親が教師の代わりとなって教えていかなければ、と思う人もいると思います。
しかし、通常の授業とは違って一対一で教える事にもなり、子どもも普段の授業とは違う点が多すぎて落ち着かないかもしれません。

親としても、子どもに教えるとしても上手く解説できるとは限らず、またせっかく教えても上手く伝わらないことにイライラしてしまうことがあります。
子どもとしても、分かりにくい解説だとかえって混乱することがあります。

普段とは違う状況なので、親も子どももどうしていいのか分からない、という事が多いのです。
かといって、勉強を休むわけにもいきません。
こういった事態には、どうやって学習を進めていくべきなのでしょうか?

基本的なスタンスを考えよう

普段と違って、子どもが家にいる時間が増えると、専業主婦の方はその分負担が増えることになります。
そのことで、イライラする人も増えるかもしれません。

そこで、まずはどのように過ごすのか、その時間割を決めておくと良いでしょう。
例えば、何時から何時までは勉強をして、この時間になったら休憩、分からない所がある時はこの時間に質問する、といったスケジュールを立ててしまうのです。

この時、例えば9時から12時までは勉強、と勉強時間をまとめてしまうと、子どもの集中力が続かない可能性が高いでしょう。
オススメとしては、小学校の授業時間と同じ感覚で、勉強の合間に休憩時間を挟みましょう。

休憩時間も、あまり長くしてしまうと集中力が途切れて戻りにくくなります。
例えば、一時間勉強して一時間休憩すると、次の勉強を始める時に中々集中できなくなります。
勉強を休憩して買い物に連れて行く、という時などは、帰ってきてすぐに勉強を再開するのが難しくなるのです。

勉強を長い時間休憩した時は、分からなかったことを教える時間をまず挟みましょう。
分からなかったことを聞く時間に、その前に勉強したことを思い出していくので、自然と集中する姿勢になっていきます。
その後、勉強を再開する時は集中力が増した状態から再開できるというわけです。

1日の勉強する量についても、あまり無理をさせないようにしてください。
学校が休みだからといって、朝から晩までずっと勉強するのでは、かえって効率が悪くなります。

勉強する量は、学校の授業と普段の自宅学習の合計よりも、少なくするくらいでちょうどいいのです。
なぜかというと、意識の切り替えをするタイミングがないからです。

普段であれば、学校の授業が終わった時点でいったん意識が切り替わり、その後自宅学習をすることになります。
しかし、その切り替えるタイミングがない今は、自宅学習だけを長時間やることになってしまいます。

仕事に置き換えると、分かりやすいかもしれません。
丸一日同じ仕事を続けるよりも、午前中はデスクワーク、午後は外回り、帰ってからはまた別の仕事と複数の仕事を順番にこなしていくと、気分転換にもなって効率もよくなるでしょう。

共働きなどで、日中は子どもしか家にいない状態となる場合は、また事情が異なります。
その場合は、朝の時点でその日のスケジュールを決め、タイミングを見て電話などで声掛けをするようにしましょう。

この声掛けについても、ただ定期的に「勉強しているの?」と聞くだけでは、子どもは見張られていると感じてしまうでしょう。
信用されていないという不満から、勉強が疎かになってしまうかもしれません。

声をかけるにしても、まずは変わったことがないか、困ったことがないかを確認してください。
そして勉強については、勉強をしているかどうかではなく、順調に進んでいるかを確認しましょう。

このとき、順調に進んでいるようなら、きちんと褒めてあげてください。
褒めることで子どものやる気にもつながり、効率的に勉強が進められるでしょう。
また、叱る際は電話やラインなどではなく、面と向かって事情を聞き、それから叱るようにしましょう。

また、YouTubeで授業を配信するサービスもあります。
その中には無料で見られるものも多いので、それを見て勉強する、という方法も悪いことではありません。

ただし、YouTubeには他にも多くの番組があります。
普段からYouTubeを見ている子どもに見せるのであれば、勉強そっちのけで他の動画を見ようとするかもしれません。
その心配があるときは、親御さんがいる時だけYouTubeでの勉強をした方が良いでしょう。

今のように、普段とは違う状況になった時は親御さんも戸惑うことになりますが、子どもも同じように戸惑っていることを忘れてはいけません。
お互いに戸惑っている時こそ、一方的にどうするかを決めるのではなく、きちんと話し合いましょう。

学校は休みでも、学童保育や児童館などは利用できることも多いので、自分の地域では利用できるかどうか確認しておきましょう。
非常時の今だからこそ、どう過ごすべきか冷静な判断が必要となります。
なるべく戸惑わないで過ごせるように、色々と考えてみましょう。

まとめ

急に学校が休みになり、自宅学習になったことで多くの親御さんが戸惑っています。
しかし、その戸惑いは子どもにとっても同じということを、忘れないでください。
自宅でスムーズに学習できるように、どういった形で勉強するかをきちんと話し合いましょう。
そして無理のないペースで、勉強を進めていく事を目指しましょう。

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