子供がなかなか言うことを聞いてくれない場合、どうすればいいのか?

子供がなかなか言うことを聞いてくれない場合、どうすればいいのか?

お子様の成長につれて子育ての悩みは変化していきます。
特に小学生以上になると、今までは親の言うことを聞いていたのに、だんだん言うことを聞かなくなった、と悩むお父様お母様が増えてきます。
今回はお子様が親の言うことを聞かない場合、どのように対処をすればいいのかについて解説します。

言うことを聞かないのは正常な発達の証拠

小さい頃は何でも親の言うことを聞いていたのに、この頃はなかなか言うことを聞いてくれなくなった、という悩みを持つお父様お母様は非常に多くいらっしゃいます。
しかし、言うことを聞かない内容の度合いにもよりますが、子どもが親の言うことを聞かなくなるのは、生物的に正常な発達をしている証拠なのです。

人間という生物は、幼い時にはまだまだ精神的に未発達なので、周囲の大人の言うことを聞いていれば大丈夫だと考えて行動します。
これが、いわゆる“言うことを聞く”という状態です。
しかし、体の成長に伴って精神も発達し、自分でも様々なことが考えられるようになっていきます。
そうなると、今までは無条件に従っていた周囲の大人の言うことに疑問を持つようになります。
そして、周囲の大人の言うことと自分の考えが違っていた時には、自分の考えを通そうとするようになります。
これが、“言うことを聞かない”状態です。
ですから、大人の言うことを聞かなくなったということは、精神的に正常に発達している証拠であり、親として喜ぶべきことなのです。

まず、このことをしっかり認識して下さい。

言うことを聞く子が良い子、というわけではない

○○ちゃんは親の言うことを聞く良い子だ、という言葉をよく耳にします。
なぜ親の言うことを聞く子は良い子なのでしょうか?
それは、無意識に親である自分と子どもの人格を重ね合わせてしまっているからではないでしょうか?
もちろん、親はかけがえのない我が子にとっての最善を考えて行動します。
それは、親の愛情に他なりません。
しかし、あくまでもそれは親個人の考えであり、お子様の考えは違うかもしれません。
むしろ、親と子の考えは違って当り前です。
なぜなら、親と子は、別の人間だからです。
夫婦は他人だから、というような言い方がありますが、血のつながりのある親子であっても違う人間である以上考え方は違いますし、その違いが理解できない場合も多々あって当然です。
考え方が違えば、まだ子どもと言えども無条件に言うことを聞くこともできません。
それは、良い子だとか悪い子だとかいう判断とは別の次元の問題です。
親の言うことを聞く子が良い子であるとは限らないのです。

言うことを聞かせるのではなく、自分で判断させることが大切

親と子が別な人間である以上、成長とともにお子様が親の言うことを無条件に聞かなくなるのは当たり前のことです。
とはいえ、人生経験の多い大人は、経験的にどうすれば良いのか知っている場合も多いものです。
特に、今勉強しなければならないのに、お子様が自分のゲームをしたいという考えで行動するといった場合には、その行動を容認するわけにはいきません。
だからといって、頭ごなしに叱っても、なかなかお子様には届きません。
なぜなら、ゲームをするという行動は、お子様自身の考えに従っているだけで、それがなぜ悪いのか、まだ分からないからです。

そんな時は、叱るのではなく、話し合いをしましょう。
なぜ今ゲームをしてはいけないのか、なぜ今勉強しなくてはいけないのか、それをお子様に分かるように伝えて下さい。
話し合うことによって、自分の考えを持ち始めたお子様は、自分の考えを親が尊重してくれることを実感できます。
親が自分の考えを尊重してくれることを実感できれば、お子様も親の考えを聞くことができるようになります。
このような親子関係を築くことができれば、この先の反抗期と呼ばれる時期でも衝突が減ります。
ですから、お子様が親の言うことを聞かなくなったというのは、今後の親子関係にとって重要な時期であることを示しているのです。
言うことを聞かなくなったと感じたら、しっかり話し合いをしましょう。

また、親との話し合いによって自分の行動が間違っている理由が解れば、お子様はちゃんと最善の行動を取ることができるようになります。
それは、ただ単に大人の言うことを聞くのではなく、自分で考えて判断するということです。
自分でどのような行動が最善なのかが判断できることは、生きていく上で非常に重要なことです。
言うことを聞かない、と嘆いている暇はありません。
お子様がこれから生きていく上で大切な力を身に付けるために、叱らずにお子様と向き合いましょう。

言うことを聞かない子は学力が伸びる

教育の仕事をしていると、成績の良い子はどんな子ですかという質問をよく受けます。
成績の良い子にも様々ありますが、成績を伸ばすために大切なことは、自分で自分のことを考え実行できることです。
言われた通りに素直にできることも成績を伸ばす上では必要ですが、指示されたことしかできないようであれば、いつかその成績の伸びは止まります。
逆に、指導者の一言から、次は何をするべきなのか、どうすれば一番自分に合っているかなど、試行錯誤しながら自主的に行動できるお子様はどんどん成績を伸ばしていきます。
学力だけではなく、あらゆる事柄において、自分で考えて行動できるお子様は成長のスピードが早いと言えるでしょう。

親の言うことを聞かないということは、裏を返せば自分の行動を自分で考える力があるということです。
学力だけではなく、あらゆることに対して学びの基礎を持っているお子様なのです。
もちろん、今はまだ勉強とゲームとどちらをやろうかと考えて、自分の欲求だけでゲームを選択しているだけかもしれません。
そうであるからこそ、今勉強をするメリット、ゲームをするメリット、勉強をするデメリット、ゲームをするデメリットを一緒に考えて教えてあげましょう。
そうして考えて行動を決めていくことを経験していくことで、自分の行動を判断する力がついていきます。
この力が身に付けば、勉強の面でも今何をするべきか自分で判断できるようになり、成績で悩むことは少なくなります。

お子様が言うことを聞かないと感じたら、伸びしろの大きな子なんだと考え、その伸びしろを伸ばしてあげましょう。

第三者の介入も効果的

親であるからこそ、なかなか言うことを聞かない場合もあります。
特に親の言うことを聞かなくなって長い時間が経っている場合には、突然、親が話し合おうとしても話し合いにならないことも少なくありません。
そんな場合には、思い切って親と子の間に第三者を入れて、例えば、学校の先生などに相談して親の気持ちを伝えてもらうことも効果的です。
多少時間はかかっても、親が自分の考えを尊重していて、親がどのような考えを持っているのかが伝われば、いずれは親の考えを受け入れるようになります。

とは言っても、なかなか学校の先生に相談できないこともあります。
そんな時には、家庭教師に間に入ってもらう、という方法もあります。
ご自宅に伺ってお子様とマンツーマンで向き合う家庭教師は、保護者の方からもお子様からも勉強以外についても相談を受けやすく、話しやすい環境を作ることができます。
また、自分の考えをしっかり持っているお子様の性質を学習に活かす方向に進めていくこともできます。
お子様が言うことを聞かないと悩んでいらっしゃる時には、今後の親子関係を構築するためにも、またお子様の素質を伸ばすためにも、家庭教師を検討してみてはいかがでしょうか。

東京都で中学受験対策の家庭教師をご希望の方は、是非一度、代々木進学会にご連絡下さい。
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講師一同、お待ちしております。

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